今回はピチットシートを使って真子鰈(マコガレイ)の干物を作ります。
料理人も愛用する調理用脱水シートのピチットは、魚の干物を作るときに便利です。
これまで何度となくピチットを使って干物を作ってきましたが、私から伝えたい『知っておきたい2つのこと』がありますので、今回はこの使い方のコツも踏まえて、カレイの干物を作っていきます。
それではスタート!
ピチット使い方のコツ2つ
ピチットを使用するにあたって、私の経験の中から『知っておきたい2つのこと』をお伝えします。とてもシンプルな内容ですが、これらを意識すると干物の仕上がりが良くなります。
- ピチットと食材は密着させる
- ピチットは表裏の両面を使う
ピチットと食材は密着させる
ピチットはシートと触れている面から、食材の水分を吸収します。よって、商品名の様に、食材にピチッと密着させることで、その脱水効果を発揮します。食材を包むときに、できるだけ気泡を抜き、シワシワの箇所が無い様にピチッと密着させて包みましょう。
ピチットは表裏の両面を使う
ピチットシートに表と裏はありません。これを知っているだけで、コンパクトに包むことができ、場所を取りません。またピチットの使用枚数を減らせる可能性もあります。
今回のカレイの干物を例にします。カレイの切り身をピチットで包んでいきます。
片面しか使わない場合
ピチットの両面が使えることを意識せず、片面だけを使用する場合の例です。ピチットの上に魚の切り身を置き、、、
ピチットをもう1枚、重ねます。
もちろんこれでも悪くは無いですが、密着が弱いですし、このまま冷蔵庫に入れようとすると、場所を取りますね。
両面を使う場合(おすすめ!)
ピチットの両面が使えることが意識します。先ず、ピチットの端から切り身の全体を包みます。
ピチットで包んだ切り身の上にもう1つの切り身を乗せます。この時点で、ピチットの裏面を使っていますね。
そして上に乗せた切り身を包むと、、、
この様にコンパクトにしっかり密着させて使えました。
同様に残り2枚の切り身を合わせて、合計で4切れを包みました。ピチットは2枚使用しました。こんなにコンパクトになります。いわゆる食材とピチットがミルフィーユ状に使えるのですね。これがポイントです。
ピチットで包んだまま冷蔵庫でも良いですが、この様にビニール袋で包んでも良いです。
冷蔵庫にコンパクトに収納できます。これで一晩置けば、一夜干しの出来上がりです。
もちろん身が崩れる様な切り身の場合、重ねるのは良くないかも知れませんので、臨機応変に使い分けいただければと思います。
『知っておきたい2つこと』をおさらいします。
- ピチットと食材は密着させる
- ピチットは表裏の両面を使う
ピチットを使うカレイ干物の作り方
本日の個体
種類:真子鰈(マコガレイ)
体長:30cm(全長40cm)
重さ:740g
価格:480円(1kgあたり650円)
真子鰈を捌く
ウロコは細かくて硬いので取りずらいですね。包丁で両面のウロコを取ったら、頭を落として内臓を取り出します。
お腹の中をキレイにしたら、お好みでヒレは切っておきます。
カレイの干物作り方
①ヒレを切った切り身
②お好きなサイズにカットする
③塩水に30分浸ける(カップ1の水に大さじ1の塩)
④水分をよく拭き取る
あとはピチットに包んで、冷蔵庫に入れるだけですね。参考に、ピチットに包む前の切り身の重さを量りました。
ピチット2枚を使って、この様にコンパクトに包みました。包み方は「ピチット使い方のコツ2つ」を参照ください。
ビニール袋に入れ、冷蔵庫で保管します。ピチットが切り身から水分と臭み成分を吸収するため、美味しい干物に生まれ変わります。
↓18時間後↓
18時間が経過しました。前の日の夕方に仕込んで、翌日の昼食に食べるようなイメージですね。(もちろんこのまま数日保管しても構いません。冷蔵庫なので長期保存できるのもピチットのメリットです。)
それではピチットを剥がしていきましょう。シートが魚にシッカリくっ付いていることが分かります。
剥がしたピチットを見ると、シートの中間層にこれだけの水分を吸収しています。
カレイの切り身の表面はサラサラ。乾燥していますね。
ピチット脱水前後の重さの変化
それでは重さがどれくらい減ったのか見て行きましょう。18時間で49g減少しました。比率として10%の水分がピチットに吸収されたことになります。
カレイの干物(一夜干し)実食
それではグリルで焼きますね。
はい、上手に焼けました。
いただきます。
魚の旨みが濃厚で美味しい。旨みや脂は残っているから、シットリした食感だね。カレイの良さが活きている。
ピチットの良さは、分子量の小さい水分と臭み成分だけを取り除くところ。旨みや脂という美味しい成分は残してれるから、とても美味しく仕上がります。普通の干物の乾燥とは違って、脱水に場所を取らないのも嬉しいポイント!
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まとめ
今回は、ピチットシートを使って真子鰈(マコガレイ)の干物を作りました。また、ピチットの使い方のコツとして「食材は密着させる」「表裏の両面を使う」ということをお知らせしました。これから暑くなると屋外での干物は温度管理が難しくなってしまいますので、ピチットを使って簡単に作ってみては如何でしょうか?
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