今回ご紹介するのはサクラマス(桜鱒)です。国産のマス(鱒)で御座います。名前の由来は、桜の咲く季節に獲れるからとか、婚姻色が桜色だからと言われています。本日購入したのは北海道産、全長50cm、重さ1.5kgの個体です。体高(体の幅)を見て下さい。14cmもあります。立派ですね。
「桜の咲く季節」というのには、もう少し深い意味があります。桜前線を想像してください。南から開花して次第に北上していきますよね。このサクラマス、これと同じ様な挙動を示すのです。本州では主に4~5月。北海道では5~7月と、獲れる時期が、北に行くに従い遅くなるのです。これがサクラマスと呼ばれる理由の1つです。
それからもう1つ。サクラマスと関係の深い川魚がいます。「ヤマメ(山女魚)」です。
この手のひらサイズの川魚ヤマメと、海から遡上してきた全長50cmを越えるサクラマスに何の関係があるのか?
なんとこの「ヤマメ」と「サクラマス」、生まれた時は同じ魚なんです。
陸封型とか河川残留型と呼ばれますが、成長しても川に残るのが「ヤマメ」。海水に適用できる体を持って海に出ていくのが「サクラマス」です。とても面白いですね。サクラマスは、本州中部以北で見られる。すなわち、南に行くに連れて「ヤマメ」の割合が増えていく様です。サクラマスは海を回遊していますが、産卵期に川に戻ります。サケと同じですね。
今日は北海道産の桜鱒に思いを馳せ、春を感じたい。そう思います。
今回はサクラマス!真剣に向き合います!
基本情報
標準和名:サクラマス
科:サケ科
生息域:本州中部以北
旬:春
マメ知識
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サケ科の魚だが、サケ(シロザケ)とは違う種類。
- 本州以南では、雄(オス)のサクラマスと雌(メス)のヤマメが番(つがい)になることがある。
- 銀色の体をしているが、産卵期の雄には桜色の婚姻色が現れる。
本日の個体
産地:北海道
体長:44cm(全長48cm)
体高:14cm
重さ:1530g
価格:1600円(1kgあたり1050円)
調理
サクラマスを捌く
ウロコを落とします。写真を取るのを忘れましたが、包丁の方が取りやすいです。
エラの下のアゴを一か所切っておいて、
腹を肛門まで切っていきます。腹を開いたら、エラとワタ(内臓)を取り除きます。嫌なニオイはしません。骨が柔らかいので、出刃包丁では無く、牛刀包丁を使っています。
ワタを取った状態です。背骨の下の赤黒いラインが、血合いです。これもキレイに取り除きます。塊になっているので、意外に簡単に取れます。
はい。こんな感じ。
カマも一緒に、頭を落としました。
腹、背の順に先ずは2枚に下します。
2枚に下しました。キレイな身です。サケ(鮭)よりもオレンジ色が薄い様に見えます。
それなりの大きさもありますし、身がとても柔らかいので、ひっくり返して3枚下しということはしません。先ずは、背骨を削いでいきます。
はい。背骨が取れました。これで3枚に下したことになります。しかしこの状態では未だ、背びれ側の骨と、腹骨が残っていますので、それらも削いで取り除きます。
背びれ側の骨を削いでいきます。写真では見えづらいですが、小骨が入っていますので、その小骨と背びれを切り落とします。
次に腹骨です。
子ども達が食べやすい様に血合い骨も抜いておきます。柔らかいので簡単に抜けます。
この様になりました。いい感じ。
刺身包丁を使って、切り身にしました。刃渡りの長さを利用して、スーッと切り分けました。
頭も食べれる所と食べれない所に分けていきましょう。全体的に柔らかくて捌きやすい。
左の列が食べれないところ(口ばしとエラ蓋)です。右の列は、食べれます。
切り身14枚とアラが取れました。♬春の桜鱒祭り♬の気分⤴
サクラマスの塩焼き/カマの塩焼き
軽く塩をして、10分程度おきます。
滲み出した水分を良く拭き取ったら、フライパンで焼いていきます。
サクラマスの塩焼きの完成です。
【実食】
柔らか~~~い!「ふっくら」とはこの為にある言葉。適度に乗った脂とフワフワの身、むちゃ美味しい。イメージでいうとサケ(鮭)を優しくした感じです。上品な味で美味しい。
カマも塩焼きで頂きました。こちらも期待通りの味。カマの脂がたまりません。臭み無く、ジューシー。
フライパンでの魚料理はクックパーが便利です。油を使わずにキレイに焼けるので、一度使ったら手放せなくなりまよ。もちろんお肉にも使えます。
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まとめ
今回は春の恵み「サクラマス」を頂きました。 サケ(鮭)の旬は秋ですが、それはそれで楽しみに待ちましょう。そして決して忘れてはいけないのが、桜の季節に頂ける、優しい風情のマス(鱒)ですよ。季節の味わいとしても、是非召し上がっていただきたい逸品です。
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