近年、日本の食卓を席巻する「フルーツ魚」をご存知ですか?
これは、柑橘類やオリーブなどの果実や野菜の残渣を飼料に混ぜて育てた魚です。従来の養殖魚とは異なり、環境負荷を低減しながら、魚本来の旨味を引き出した、まさにSDGs時代の新星と言えるでしょう。
この記事では、そんなフルーツ魚の秘密と、代表的な種類、そして消費者がフルーツ魚を選ぶべき理由を詳しく解説します。未来の食卓を彩る「フルーツ魚」の世界を、ぜひご一緒にご体感ください!
フルーツ魚とは?
近年、日本の養殖魚業界で注目を集めているのが「フルーツ魚」と呼ばれる魚です。これは、柑橘類やオリーブなどの果実や野菜の残渣を飼料に混ぜて育てた魚のことを指します。
従来の養殖魚は、臭みや青臭さを抑えるために、魚粉や油脂を主原料とした飼料を与えられてきました。しかし、これらの飼料は環境負荷が大きく、SDGsの観点からも課題がありました。
そこで開発されたのが、フルーツ魚です。果実や野菜の残渣は、本来廃棄される運命でしたが、これを有効活用することで、環境負荷を低減しながら、魚本来の旨味を引き出すことが可能になりました。
フルーツ魚を選ぶ意味・メリット
フルーツ魚を選ぶことは、単に美味しい魚を食べられるだけでなく、以下の点においても大きな意味を持っています。
- 環境への貢献: 果実や野菜の残渣を有効活用することで、食品ロス削減とCO2排出量の削減に貢献できます。
- 魚の健康: 果実や野菜に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素が魚体に良い影響を与え、健康的な成長を促進します。
- 魚の旨味: 果実や野菜の香りや風味が魚に付着し、従来の養殖魚とは異なる味わいを楽しむことができます。
- 食の安全: 果実や野菜由来の飼料を使用することで、抗生物質や化学物質の使用を減らすことができ、食の安全性を高めることができます。
フルーツ魚の代表例・一覧
以下では、代表的なフルーツ魚とその特徴をご紹介します。
柚子鰤王(高知大学)
高知大学が開発した、フルーツ魚のパイオニア的存在。柚子果汁と果皮を飼料に混ぜて育てたブリで、柚子の爽やかな香りが特徴。脂の乗りが良く、上品な味わいが楽しめる。
へべすぶり(宮崎県)
宮崎県産のへべす(平兵衛酢)の果皮を飼料に混ぜて育てたブリ。へべすの爽やかな酸味が魚の臭みを消し、さっぱりとした味わいが特徴。未利用だった果皮を使って廃棄物を減らすことを実現。
平戸なつ香サバ(長崎県)
長崎県産の夏みかん果汁を飼料に混ぜて育てたサバ。夏みかんの甘みと酸味がサバの旨味を引き立て、まろやかな味わいが特徴。
満点☆青空レストランでも紹介されました
鮮度が良いから自宅でも鯖の刺身が食べられるんだって。すごいね。
その他「平戸なつ香」を使ったフルーツ魚
坂野水産
・タイ
・ブリ
・ヒラス
みかん鯛(愛媛県)
愛媛県産の伊予柑の果皮とオイルを飼料に混ぜて育てた鯛。伊予柑の甘みと香りが鯛に上品な味わいをプラス。その他、ブリやサーモンもラインアップ。
これまでは捨てていた伊予柑ジュースの搾りかすを餌として再利用。皮の中のポリフェノールの効果で、鮮度がが長持ち!
その他「みかん」を使ったフルーツ魚
・ブリ
・サーモン
かぼすヒラメ(大分県)
大分県産のかぼすの果皮・果汁を飼料に混ぜて育てたヒラメ。かぼすの爽やかな酸味がヒラメの臭みを消し、さっぱりとした味わいが特徴。柑橘系のリモネンが効果のポイント。
大分県は、かぼすも養殖ヒラメも生産量は日本一。その掛け合わせで出来たのが「かぼすヒラメ」。カボスを入れたエサを20回以上も与える徹底ぶりで、新しい境地に辿り着きました。
その他「かぼす」を使ったフルーツ魚
・ブリ
すだち鮎(徳島県)
徳島県の自然豊かな吉野川と鮎喰川の間に広がる扇状地で、45年にわたり池を造り、そこで『すだち鮎』を育成。地下から湧き出る清らかで豊かな水を活用し、すだちの果汁、リンゴ酢、ハチミツなど健康に良いとされる成分を餌に加えることで、味も香りも優れた『すだち鮎』を皆様にお届け。
オリーブサーモン(香川県)
香川県産のオリーブオイルを飼料に混ぜて育てたサーモントラウト。オリーブオイルの風味がサーモンの旨味を引き立て、濃厚な味わいが特徴。
その他「オリーブ」を使ったフルーツ魚
・ブリ
・ハマチ
ボンタンぶり(鹿児島県)
鹿児島県産のボンタンの外皮と未をシーベット状にして餌として育てたブリ。ボンタンの効果で魚の臭みを抑え、さっぱり上品な味わいが特徴。
レモンかんぱち(和歌山県)
和歌山県産のレモン果汁を飼料に混ぜて育てたカンパチ。レモンの爽やかな酸味がカンパチの臭みを消し、さっぱりとした味わいが特徴。
その他「レモン」を使ったフルーツ魚
・ブリ
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まとめ
いかがでしたか?フルーツ魚は、環境に優しいだけでなく、美味しい and 安全な魚として、今後ますます注目を集めていくことでしょう。消費者は、フルーツ魚を選ぶことで、SDGsへの貢献 and より良い食生活の実現に繋げることができます。これまでは捨てられていたフルーツの残りが、この様に魚の風味や鮮度に好影響を与えるなんて驚きですよね。今後、ますます多くの種類のフルーツ魚が開発されることが期待されます。
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