大根の煮物の作り方を見ると、下準備として、下茹でしてアク(灰汁)を抜きましょう!と書かれてあります。皆さんもご覧になったことがあると思います。
さらに詳しく見ていくと、茹で汁には
・米の研ぎ汁を使用する!
・それが難しい場合は、米そのものを大さじ1入れる!
との書かれているものが多く見られます。そのひと手間で料理がおいしくなるのだそうです。
そもそも大根のアクはクロロゲン酸と呼ばれる成分で、大根にとっては身を守る成分。ところが人間はそのクロロゲン酸を苦いとか渋いと感じるそうです。
米のとぎ汁を入れると良いと言われるしくみは、とぎ汁に含まれるデンプンがアクの成分と反応することで、アク(苦み)を抜き取るらしいのです。
しくみは分かったとして、本当にとぎ汁を使った方が美味しいのでしょうか?
意味のあるひと手間なら掛ける価値はあるでしょう。しかしもし意味が無いのなら、ただでさえ忙しい毎日なので、出来れば省きたい。
という訳で、一本の大根を使用。とぎ汁の有り・無しを作り分けして、比較してみました。どんな結果になるのでしょうか。
実験方法
- 使用する大根:ごく一般的なスーパーマーケットで買った1本120円のもの
- 一般的に苦めといわれる大根の先端側半分を使用
- 『お湯』と『とぎ汁』で同じ部位を同条件で下茹でし、味を比べる
- 『お湯』と『とぎ汁』で下茹でした大根をおでんにして、味を比べる
下茹で作業
1. 大根を浸し、加熱開始
『お湯』
『とぎ汁』
2. それぞれ沸騰してきました
『お湯』
『とぎ汁』
3. 沸騰してから15分、下茹で終了
『お湯』
『とぎ汁』
比較/実食
まったく同じ部位を食べ比べてみました。
左『お湯』、右『とぎ汁』
結果⇒味の違い無し!同じ過ぎて感想も出ない。
おでんにして、試してみた
おでんを作って、食べ比べてみました。
(卵は仕切り用)
(この写真は茹でる前。出来上がりは透き通った大根でした。)
結果⇒味の違い無し!同一すぎる。ついでにうまい。
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結論
一般的なスーパーで買う、一般的な大根の場合、全く味の違いはありませんでした。即ち、米のとぎ汁を使う必要は無い!と結論付けました。
後刻、いろいろ調べてみましたが、やはり品種改良が進んでいる様です。肥料や栽培技術の進歩で、苦みやえぐみを除き、食べやすい大根に進化しているとのこと。
昔の人の知恵がいつまでも有効ではあるとは限らない、良い例だと思います。進化しているのですから。
もちろん全部が全部あてはまるものでは無いかもしれませんが(いろんな品種があるでしょう)、一般的なスーパーで購入する普段使いの大根では必要ないでしょう。
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コメント一覧 (1件)
いつもお米を入れて大根を煮ていました。
面倒だなと思いながら・・・
今度からは、お米なしでやってみますね!
お料理が楽になるのって、すごく嬉しいです!!