今回は、高級イカ「コウイカ(別名スミイカ)」の捌き方とその料理、味についてご紹介します。
私が住んでいる関東地方での呼び名は「スミイカ」で、その名の通り「墨」を多く持つのが特徴です。イカ墨パスタなんかにも使われますね。
その味の良さから料理屋さんで使われることが多いコウイカ。一般的なスーパーマーケットなどで見かける機会はあまり多くありません。
新鮮なものが手に入ったら、やっぱりおススメは刺身です。サクッとした嚙み解ける食感は独特で、この食感を楽しむイカと言っても過言ではありません。今回は、刺身の他に加熱料理として塩ゆで・煮物・フライを作ります。
今回はコウイカ!真剣に向き合います。
コウイカ 基本情報
標準和名:コウイカ
科:コウイカ科
生息域:房総半島以南
旬:12月~3月
コウイカ 豆知識
- 胴体の長さは、約15cm。
- 大きい甲(またはフネ)を持つイカだから、甲烏賊(コウイカ)。これが名前の由来と言われている。
- エンペラは胴体の両端を縁取っている。
- 背側にシマウマの様な横縞があるのが特徴(オスは明瞭)
- 甲の先端にトゲがあるので、捌く際には注意が必要。
- オスは2本の腕をあげ、体を光らせながらメスを誘う。
- スミイカと呼ばれるだけあって、墨の量が多い。イカ墨スパゲッティに使われることで有名。
コウイカ 本日の個体
重さ:500g(2杯)
価格:1150円(1kgあたり2300円)
スルメイカなどに比べると、ずんぐりとした可愛いシルエットです。
こちらが墨を吹き出す口(漏斗)がある方ですね。コウイカはこの面の胴体が綺麗な白だと、新鮮だと言われています。選ぶ際の参考にどうぞ。(古くなると赤みを帯びてくる)
コウイカ 捌き方
それでは捌いていきましょう。ご家庭用ならあまり難しく考えず、食べれない部分だけ除けばいいや!くらいで良いと思います。
まずは、甲のある面に1本包丁で線を入れます。
甲に付いている薄い皮を剥ぎましょう。
甲はその角をまな板に押し当てて、身を押し込んであげると簡単に外れます。
はいっ、外れました。この甲は食べれません(砕いて鳥のエサになると言う噂も)。甲の先端にトゲがあるので、刺さない様に注意してください。
内臓が入っている胴体の膜を、内臓を傷つけない様に割きます。
はい、こんな感じ。
目の付近を持って、反対側に引っ張ると内臓ごと外れます。
3つのパートに分かれました。
内臓の表面に付いている墨袋を破らない様に慎重に外します。この個体は小さいですが、大きいモノだとドッサリと墨が入っています。
目がある方の胴体と足の付け根に三角△の部分があるので、削ぐように軽く包丁を入れます。
その三角△を引っ張ると内臓の皮が剥がれます。
肝と内臓を取り除きましょう。
目の下に包丁を入れて、胴体と足を分解します。
切り離した胴側のパーツは洗っておきましょう。
長い脚の先端は、雑味があるので、一般的には食べません。ぶっちゃけ、加熱すれば不味くはありませんが。
次にゲソの処理です。イカが墨を吐く口(漏斗)の真上から、半分くらい押し込んで包丁を入れます。
口は手で簡単に外れます。
口の中のクチバシは食べれませんので除きましょう。身は美味しいです。
両方の目に向かって包丁を入れると、
目が取れます。目は食べません。
こんな感じですね。
目の付近に軟骨が付いてますが、これはコリコリして珍味です。これは後でフライにします。
ゲソは、2~3本をまとめてカットしておきましょう。
ゲソを分け終わりました。ゲソはヌルヌルしているので、塩もみして綺麗に掃除して下さい。
こんな感じで、モミモミと。
次に胴体の処理です。タオルを準備しておくと作業しやすいです。
耳と胴体の間に親指を入れると皮が剥がれます。
はい、引っ張って皮を剥がしましょう。
皮と一緒に付いてくる耳(エンペラ)も手で皮から剥がして下さい。
皮を剥いだ胴体は、端の形が悪いので、カットして整えておきます。
刺身で食べる場合は、もう一枚の薄皮も剥ぎましょう。両面にまだ薄皮が付いています。タオルを使うと簡単に取れますので、口当たりを良くするように剥いでおきましょう!
というわけで、コウイカの下処理が終わりました(^O^) あとは料理して食べるだけですね。
コウイカ(スミイカ) 料理と実食
刺身
胴体はお刺身にしましょう。横向きにスッスッと軽く隠し包丁を入れましょう。
あとはお好みの大きさに切り分けます。コウイカはサクッとした食感の良さがウリですので、多少大きめに切っても美味しく頂けます。
はい、この様に盛り付けました(^^♪
いただきます。
う~ん、美味しい~♪ 旨みも十分なら歯ごたえもユニーク。言うことなし!
刺身の卵黄和え丼
イカと言えば、卵黄との相性も抜群!卵黄と和えて、軽く醤油をたらす。このままでも美味しけど、今回がご飯に乗っけてみる。
コウイカの刺身の卵黄和え丼の完成です。
うますぎた!
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塩ゆで
コウイカの加熱料理なら、焼き・煮物・揚げ物なんでも美味しいですね。しかし!ですよ。私のおすすめは、シンプルな「塩ゆで」です。茹でる時間が調整しやすいのと、イカ本来の美味しさが味わえるのがその理由。
今回は胴体以外の部分を塩茹でします。塩と酒を入れたお湯で、軽く茹でて下さい。1分弱でも十分ですよ。
マヨネーズとか醤油が合いますね~
ひぁ~、柔らかくて美味しいわ。食材そのものが美味しいんだったら、シンプルイズベストね。
煮物
コウイカは煮ても硬くなりにくいので、煮物にも向いています。そうは言いながらも加熱し過ぎたくは無いので、大根・レンコンの煮付けが終わったら、最後にコウイカを加えました。
コウイカ・大根・レンコンの煮物の完成です。
想像通りの美味しさだね。安定感がハンパない。
フライ
胴体以外の部分をフライにします。塩コショウをしたら、衣とパン粉をまとわせて揚げるだけです。(油の飛び跳ねには注意が必要です。イカの水気をよく拭きます。衣につけたら水が抜けるまでそのまま漬けっぱなしにして下さい。さらに低温で揚げると比較的跳ねが少なくなります。)
それでは、ゲソをいただきます。
塩コショウがコウイカとよく合う!揚げても美味しいじゃん!
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まとめ
今回は、冬に旬を迎えるイカ「コウイカ(スミイカ)」をご紹介しました。新鮮なら刺身がおススメ。そしてシンプルに美味しいのが、塩ゆでです。煮ても焼いても生でもお言いしいコウイカ。一度食べたら忘れられない食感が特徴です。是非食卓に取り入れてみて下さい。
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