今回は、エゾメバルを姿造りで頂きます。
魚の中には、標準の名前よりも、通称名の方が広く知られている種類がありますね。例えば、エゾアイナメなんてどうでしょう?「エゾアイナメ」でピンとこなくても「どんこ」と言えば分かる方もいらっしゃるでしょう。その他にも、こんな魚がいますよね?
<通称→標準和名>
- ノドグロ→アカムツ
- グジ→アカアマダイ
- グレ→メジナ
- チヌ→クロダイ
今回取り上げるエゾメバルもその1つでしょう。通称「ガヤ」です。東北以北で漁獲される魚で、特に北海道では「ガヤ」の名前で親しまれているのです。
「ガヤ」っていうと、ガヤガヤしてるイメージ?と思ってしまいますが、その通りなんです。ガヤガヤ騒がしいくらい昔は獲れたのでしょう。それで「ガヤ」と呼ばれる様になったとのこと。現在は、漁獲数は減っている様なので、ガヤガヤとはいかないのかも知れません。
今日は、青森産のガヤが市場に売られていました。ガヤは時々関東でも見かけます。値段が安いんですよ。ほら。
そして私、ガヤを食べるの、今日が初めてです。初対面なので、刺身で頂きます。姿造りで華やかに。どんな味がするのでしょうか?楽しみです。
今回はガヤ!真剣に向き合います。
ガヤの基本情報
標準和名:エゾメバル
科:メバル科
生息域:東北以北、北海道。
旬:11~2月
ガヤの豆知識
- 水深100m程度の浅い海域に住む。岩礁域に多い。
- メバルと同様に「卵胎生」の魚。「卵胎生」とは、メスは卵を体内で孵化させ、孵化した子を産む。
- 漢字では、蝦夷眼張。蝦夷といえば、北海道。
本日の個体
産地:青森
体長:27cm(全長31cm)
体高:10cm
重さ:470g
価格:350円(1kgあたり740円)
トゲは硬くて鋭いので、捌く時には注意が必要です。
▼「釣り ガヤ」をチェック
ガヤ(エゾメバル)の姿造り/作り方
ウロコは取りやすいですね。ウロコを落としたら、エラと内臓を取り出します。むっちゃデカい卵が。ブラシで背骨の下の血合いもキレイに掃除しましょう。
はい。お風呂上りみたいに、サッパリしました。
次に、頭を残した状態で三枚下ろしにしていきます。右下の写真の様に、残りの半身を捌くときは、まな板の段差を使うとやりやすいです。
というわけで、三枚に下ろしました。
身を処理していきます。腹骨を削いで、骨を抜きます。身には少し塩をして臭みを抜きましょう。竹串を使って、尾頭の形を整えます。
ガヤ様のベースはこの様にしておきましょうか。
片方の身は「皮霜造り」とします。皮を付けたまま、熱湯を注ぎ、冷水に取ります。皮を食べる工夫です。もう片方の身は、皮を引いて頂きます。
▼(PR)九州の“食”を産地直送▼
*..*..*全品送料無料*..*..*
それでは、盛り付けていきますね。
ワン
ツーの
スリー
ガヤの姿造り、完成で~す/
どんなお味でしょう?それでは、頂きます。
んっ?
あ~そうかぁ~こうくるか~
ちょっと臭みがありますね。岩場に住んでいる魚の、独特の磯臭さ。それが後味としても引きずって、苦みが舌に残ってしまう。皮も硬いので、使う場合は良く熱を通した方が良いと感じます。
こういう魚って、臭みは個体差がある様に思います。時期や場所によって、味が変わってくるんですよ。以前メジナで実証済みです。今回の個体は、刺身ではイマイチの結果でした。【関連記事:冬(旬)のメジナ(グレ)はどんな味?】
卵を持っていたので、食の旬は外していますね。もう少し寒い時期が美味しいのかも知れません。
気を取り直して、
ガヤ(エゾメバル)のしゃぶしゃぶ風
加熱料理です。刺身用に切った身を軽く湯通し(しゃぶしゃぶ)して、小ネギと紅葉おろしを乗せたら、ポン酢で頂きます。
どうかな?
うんうん、美味しい。煮付けや塩焼きみたいな、加熱料理の方が向いてそうだね。
=スポンサーリンク=
まとめ
今回は、北のお魚「ガヤ」を刺身で頂きました。今回の個体は刺身では磯臭さを感じてしまいました。身が淡泊なので、臭みが少しあると優ってしまう様です。しかし、少し加熱すると、美味しく頂けました。次回は、煮付けを食べて見たいなぁと感想を残しつつ、本日は終わりとします。最後までお付き合いいただき、有難うございました。
こちらの記事もいかがですか?
コメントお願いします(※は必須項目)