今回は、包丁のお手入れ方法について、1つ実験します。
いつもお使いの包丁ですが、玉ねぎやレモンを切った後に、変色して錆びてしまうことはありませんか? 特に切れ味重視の鋼(はがね)の包丁は、ステンレスに比べると錆びやすい特徴があります。
包丁が錆びた場合、クレンザーを利用して、表面のお手入れすると思いますが、
長年の疑問。
包丁の軽いサビを取るのに、
ジフとピカールで作業性が良いのはどっち?
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感覚的な答えは持っているのですが、同じ条件で比較したことはないので、実際に磨き比べをして、検証してみます。
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包丁サビ取り 結論
包丁に付いた軽いサビは、ピカールで磨く方と作業が早い。
包丁サビ取り 実験条件
(あくまでも)ここに記載する条件での結果です。
- 包丁の材質は、鋼(はがね)。
- レモン汁を付けた包丁を2時間放置し、故意にサビを付けた。
- クレンザーを包丁に適量垂らし、布を使って3分間研磨した。
包丁サビ取り 実験経過
鋼の包丁にレモン汁を付けて、2時間放置し、わざと錆びを付ける。
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2時間放置して、水洗いした状態がこちら。白色のサビが確認されました。爪で引っ掻いても、取れません。沈着しています。この部分を半分に分けて、先端側をジフ、根元側をピカールで磨いていきます。
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トップバッターはジフ。磨く時間は3分。普通のおじさんが、立った状態で体重を掛けて、磨きます。
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ジフで3分間磨いた後の写真です。まだまだサビが残っていますね。
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次は、ピカール。ピカールケアはクリームタイプ。チューブからニュっと出します。
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同じ様に競技タイムはわずか3分間。よ~いドン。(実際に頑張るのはおじさんの方です)
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ピカールで3分間磨いた後、中性洗剤で洗いました。おぉ、ほとんどサビが取れました。こんなに違うんだ。(黒い線は、消えたので書き直しています)
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包丁サビ取り 実験結果
ピカールの方が作業が早く済むという結果になりました。また、目立った傷もありませんでした。
(尚、ピカールの粒子径は3ミクロン(#4000仕上げ相当)と言われています。よって、#4000以上の仕上げのものに使用すると、くすみに見える可能性はあります。)
磨く前後を写真でおさらいしてみましょう。
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包丁サビ取り 考察
これは研磨の点で、ジフがピカールよりもマイルドな成分を使用している為と考えられます。ジフは主にキッチン用途ですので「傷を付けずに汚れを落とす」ことが、その役割です。以下はユニリーバのHPより引用しました。
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- ジフ:天然成分「カルサイト」
- ピカール:アルミナ系鉱物
今回の実験結果は、この研磨剤の差によるものと考えられます。研磨力は、ピカールの方がより強めといえるでしょう。「ジフ」と「ピカール」は用途に合わせて使い分けが出来ると良いと感じました。両方とも常備品ですね。
今回の結果から、包丁の表面の軽いサビを早く取りたいのであれば、ピカールがおススメです。但し、キッチン専用の製品では無いので、灯油の匂いがします。使用後は食器用洗剤で、よく洗ってください。また、肌の弱い方はゴム手袋を使用することをおススメします。
日本磨料工業㈱のロングセラー「ピカール」 。ご家庭に1つあって、損は無い商品です。
今回使用した商品は、ピカールケアです。クリーム状なので、小物磨きに便利。
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液状のピカールは主力製品です。シンクなど幅の広い箇所は、液状の方が使いやすいですね。(私は、液もクリームも持っています)
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灯油の匂いが気になる方は、臭いを抑えたタイプも御座います。研磨力は、ピカールと同等です。液が乾きにくいというメリットがあります。
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まとめ
今回は、鋼の包丁のサビ取りをするのに、ジフとピカールのどちらが使いやすいかを検証しました。研磨力の差から、ピカールが作業を早く済ませられることが分かりました。包丁を鏡の様な仕上げしている場合を除いては、ピカールがおススメです。「ジフ」と「ピカール」、上手に使い分けが出来れば良いですね。
『ジフでダメなら、目立たない所でピカールを試す。上手くいったらピカールで仕上げる。』の様な使い方となるでしょう。一般的な台所シンクならピカールでキレイになります。
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