今回は、先に動物の産まれ方の話を少しだけ。
「胎生(たいせい)」「卵生(らんせい)」「卵胎生(らんたいせい)」という言葉をご存じでしょうか。
「胎生」と「卵胎生」は定義が曖昧らしいのですが、これらの言葉は、動物がどういう風に子供を産むかという話です。
「卵生」は分かりやすいですね。鶏(ニワトリ)の様に、卵を産むんです。ヒヨコは卵から孵ります。
そして人間は「胎生」です。 胎児は母体の中で成長して、ある程度大きくなったら、生まれるんですね。ここでのポイントは「胎生」の場合、胎児への栄養供給は、母体から行われるということです。
それを踏まえて、、、「卵胎生」はどうでしょう。これは母体の中で卵を孵化させて、孵化した赤ちゃんがお腹から出てくるというものです。このケースでは母体は卵に栄養を原則与えません。黄身の様に卵自体が栄養補給源を持っているんですね。
では、魚はどれにあてハマるのでしょう。ほとんどの魚は「卵生」です。子持ち昆布ってご存じですか?あれはニシンの卵が昆布にくっついて、流れに負けない様にしてるんですね。
ほとんどと書いたのは、実は、数は少ないんですが「卵胎生」の魚がいます。母体から、魚の赤ちゃんの状態で産まれてくるんです。今回紹介するクロソイが「卵胎生」の魚です。
その他にも、シーラカンス、一部のサメ、一部のエイ、グッピー、メバル、カサゴ等が「卵胎生」の魚となります。クロソイはメバルの仲間です。
今回は、宮城県石巻市から取り寄せた「クロソイ」を頂きます。
たまにはフルーツなんか使ってサッパリと頂きましょうか。
今回はクロソイ!真剣に向き合います!
基本情報
標準和名:クロソイ
科:フサカサゴ科
生息域:日本各地
旬:冬
マメ知識
- ソイの仲間では最も美味しいと評判がある。「北の鯛」とも称される。
- 沿岸の浅い岩礁域にすむ。
- 卵胎生の魚。雌は卵をお腹の中で育て、5mm程度に育った稚魚が春に生みだされる。
- 養殖もされている魚である。
本日の個体
産地:宮城県
体長:28cm(全長32cm)
重さ:605g(エラ、ワタ、ウロコ処理済みにて)
顔にこの様なトゲがあるのが特徴です。ヒレのトゲも硬いし、しっかり武装してます、この魚。
調理
キウイソースの作り方(4人分)
以下の材料を混ぜるだけです。簡単でしょ♬
- キウイ2個(すりおろす)
- レモン汁 or 酢 大さじ2
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 小さじ1
- 麺つゆ 小さじ1
- ニンニク お好みで
注)キウイをミキサーに掛けると種が潰れるので苦みが強くなります。
クロソイを捌く
もうすでにウロコ、エラ、ワタは処理してありまますので、頭を落として、3枚に下していきます。鋭いトゲが多いし、骨も硬いので、注意が必要です。初心者向きの魚では無いですね。鯛より難しいかも。
はい。3枚に下しました。
腹骨をすいたら、これを4等分にして、塩コショウをしておきます。
次は湯煮です。沸騰直前くらいの状態で、3分加熱するんですが、この方法で調理すると旨味が逃げず、とても美味しく頂けます。何が良いか?こちらの記事に詳しく書いていますので、参考にして下さい。
【関連記事】上田勝彦さん流【マダラの湯煮 和・洋・中】実践レビュー
ソースの上に湯煮したクロソイを乗せたら、完成です。
【実食】
白身にクセが無くて美味しい。鯛に似てますね。キウイソースがすっぱくて、爽やか。コクもあるので、白身魚によく合います。美味しい。
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まとめ
今回は、北の鯛とも称される「クロソイ」を頂きました。捌く際は、多くの鋭いトゲにご注意ください。もっと柔らかい身をイメージしていたのですが、本当に身質は鯛に近く、味もクセが無い白身。焼いても、煮ても、もちろん生でも美味しいでしょうね。
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コメント一覧 (2件)
キーウィソース(オリジナル??)の
美しい緑色に、淡いピンクの魚の色と
仕上げのトマトの赤が色鮮やかで凄く
美味しそう♪ 初夏にピッタリですね!
石畳のん♪様
コメントありがとうございます。その通りです。夏でもサッパリ食べられます!レモンだけだと飽きるので、たまにはフルーツを、という発想です。