今回は、包丁の見栄えを良くする鏡面仕上げについてのお話です。鋼(ハガネ)の包丁に対して約2時間の研磨作業を行うと、どの程度の効果が得られるかを検証しました。もちろん研磨する前の状態にも依りますので、前後については写真でお示します。
鏡面仕上げとは、呼んで字のごとく、金属表面を鏡の様にピカピカに仕上げる事です。 包丁を鏡面仕上げするメリットとデメリットはこの様に思います。
- 錆びにくくなる
- 汚れが落ちやすくなる
- 見た目が綺麗になる(ピカピカ)
- 食材が張り付きやすくなる
- 維持するにはメンテナンス必要
さて、ご自宅にて手作業で鏡面仕上げにするのは、それなりの労力が必要です。一般的には、紙ヤスリを荒いものから細かいものへ段階的に取り換えながら、傷を均していきます(細かい傷にするとも言える)。どこまでやるかは、持ち主次第です。どの程度で満足できるか。
それでは一般的な鋼(ハガネ)の牛刀包丁だと2時間でどれくらいの事が出来るのでしょう。勝手に一般的には2時間くらい頑張れると仮定しました。それ以上頑張れる人はマニアかなぁ(笑)。
本日2時間の研磨作業を行った結果がこちらです。
私は、このレベルで十分です。まだまだ細かい傷があるので、鏡面仕上げモドキというレベルだと思います。
元々、包丁の手入れは行っているので、Beforeの状態も比較的キレイだと思います。気になる箇所は、サビ取りで軽く均したり、クレンザーを使ったりしています。
このBeforeの状態から研磨して、Afterの鏡面仕上げ(モドキ)へ。何を行ったか、記録に残します。
鏡面仕上げに準備した道具
準備したものは以下の通りです。
包丁
東京台東区のかっぱ橋で購入した鋼の包丁。ステンレスに比べると、サビやすいので小まめな水分の拭き取りやメンテナンスは必要ですが、道具が好きな人なら、手が掛かる子ほど可愛い。その代わり、本来の役割である切れ味は抜群です。
サビ取り消しゴム
貝印のサビ取り消しゴムです。金属であればオールマイティに使えます。もちろん包丁にも。メーカー奨励では、用途に応じて、「そのまま」「水を付けて」「洗剤を付けて」と使い分けするのが良い様です。これはご家庭に1つの常備品クラスと思います。とても便利。
耐水サンドペーパー(BAISDY)
#1000, #2000, #3000, #5000, #7000セット。研磨作業では包丁を濡らしたりと水を使うので、耐水性というのがポイントです。包丁の状態が悪い様であれば、もっと目の荒い#400くらいから購入するのが良いと思います。
ピカール ケアー
クリームタイプの金属磨きです。金属の研磨や艶出しに使用できます。ピカールには液状のものも御座います。小物に使用する場合はクリーム状が液だれしなくて良いですね。
その他
- 手袋
- 雑巾
- 布を丸めて縛ったもの←私はよく使う
包丁鏡面仕上げの方法
それでは、上でご紹介した道具を使って、今回の作業をご説明します。 先ずは、この状態の包丁から始めます。ドラちゃんの映り込みは無いですね。
以下、所要時間は今回の結果です。傷が全面で一定になったら、次の番手(#)に進みます。
さび落とし消しゴム(所要時間5分)
濡らしたさび落とし消しゴムで、全体を均していきます。
#1000サンドペーパー(所要時間25分)
さび落とし消しゴムにサンドペーパーを巻き付けて、表面を研磨していきます。先ずは、#1000から。
この様にして、研磨して行くわけです。1方向での研磨では、傷のつき方が1方向となってしまいますので、「縦、縦、横、横、丸書いて、チョン」で行きましょう。複数方向から磨く訳です。傷の付き方が一様になったら、次の番手(#)という風に進めていきます。以降、ずっと同じです。
力が入りやすいなら、この様に消しゴムを立てても良いですね。
#1000終了しました。ドラちゃん、かすかに写って来ましたかね。
#2000(所要時間15分)、#3000(所要時間25分)
#3000終了しました。
#5000(所要時間20分)
#5000終了しました。
#7000(所要時間15分)
#7000終了しました。
金属研磨剤ピカールケアー(所要時間20分)
それでは最終仕上げは、ピカールさんの登場です。
クリーム状のピカールで、表面をクレンジングしていきます。布を丸めたものがあると、超便利ですよ。手を切ってしまうリスクも低減できます。
ピカール終了後の状態です。これで、完成。
作業まとめ
作業時間
消しゴム:5分
#1000 :25分
#2000 :15分
#3000 :25分
#5000 :20分
#7000 :15分
ピカール:20分
合計:125分(約2時間)
研磨作業後の写真3枚
正直な感想だけど、2時間磨き続けるのは結構大変だよ。休憩しながらボチボチ頑張ろう。
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まとめ
今回は、鋼の牛刀包丁を2時間手作業で研磨するとどの程度の鏡面仕上げが得られるかを検証しました。細かい傷はまだまだ目立ちますが、写真でお見せした通りの輝きとなり、満足いく結果となりました。ここが私の妥協点です。ご参考になれば幸いです。
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