魚の鱗(ウロコ)は食べれます。一般的には油で揚げて頂くのですが、その中でも甘鯛(アマダイ)の松笠揚げは有名な料理です。甘鯛をウロコを取らずに切り身にし、その身を油で揚げると、ウロコがまるで松の笠の様に開き、見た目に美しい。また食感もサクサクとして美味しいんですね。
今回は、真鯛のウロコ料理に再挑戦しようと思います。以前、真鯛のウロコだけを集めて揚げたことがあるのですが、正直なところ特にそれ自体が美味しいという印象はありませんでした。しかし、家庭でもウロコ料理をやる価値があるか、再確認したいのです。
今回試すのは次の2品です。
- 松笠揚げ
- 鱗付き皮の唐揚げ
特に興味があるのは、➋です。 真鯛はその皮も美味しいので、その皮をウロコが付いた状態で揚げた場合、どの様な味になるのでしょうか?
では早速、始めます!
本日の個体(天然真鯛)
- 産地:石川県
- 体長:21cm(全長27cm)
- 体高:9cm
- 重さ:320g
- 価格:320円(キロ1000円)
小ぶりな天然真鯛です。鮮度的には刺身でギリギリ程度です。
『真鯛』ウロコ付きのまま捌いてみる
体表面を包丁で撫で、ヌメリを取ったら、ウロコを付けたまま頭を落とします。さらに内臓を取り出したら、腹の中をキレイにし、水分を良く拭き取ります。
さて三枚下ろしにして行くのですが、ここが難所です。ウロコが付いた状態だと、なかなか思う通り包丁が入ってくれません。ウロコが体表面をガードしているという事が良く分かります。それと同時に、魚料理の基本として先にウロコを取る理由も、よく良く分かります(笑)
なんとか三枚に下ろしたら、腹骨を削ぎます。血合い骨を抜き、塩を振って身を締めます。
『真鯛』松笠揚げ
それでは鱗料理を作ってみるね。まずは松笠揚げ。
片身は松笠揚げにしましょう。
揚げた時にウロコが立ちやすくなる様に、身に張り付いたウロコを解しておきます。
片栗粉を身の方だけまぶし、
油をウロコに掛ける様にしながら、揚げていきます。ウロコは硬いので、先に良く熱を通したい為です。
ウロコが逆立ち色付いたら、全体を揚げていきます。
真鯛の松笠揚げの完成です。もう少しウロコを立たせたいのですが、難しいですね。ウロコのある表面に少し水分を含んでいると、揚げた時に弾けて開きやすくはなります。
塩コショウ、レモンで頂きます。
身に火は通ってるけど、ウロコが少し硬くて口当たりが悪いね。
そうなんです。ウロコだけに熱を通すという、揚げ加減が難しいんですよ!かといって、全体を長く揚げちゃうと、身が固くなってしましますよね。
不味くは無いんですが、手間の割りに、結果がイマイチと評価せざるを得ません。真鯛の様にウロコが硬い魚は、松笠揚げには不向きと言えるでしょう。
『真鯛』鱗付き皮の唐揚げ
ウロコを付けたまま、皮を引きます。これも意外と難しい。
削いだ皮を、一口大にカットしました。
片面に片栗粉を付けて、
揚げます。
この様にチップ状に揚げ上がりました。
どんな味でしょう。いただきます。
サクサクしてて美味しいね。皮の旨みの良さが出てる。これはアリ。
確かに、これは美味しい。身が付いていない分、揚げるのが簡単ですね。ウロコにしっかり熱を通せる。また、ウロコだけ食べるよりも皮の旨みが合わさって、香ばしい味に仕上がりました。これはアリ。
『真鯛』鱗料理の感想(私の結論)
さて、今日は真鯛のウロコ料理を2品試しました。正直な感想を述べます。
- 家庭料理としてはハードルが高い。
- ウロコが付いた状態では魚が捌きにくい(手間)
- ウロコと身にバランス良く熱を通す揚げ方が難しい(手間)
- 以上の手間を掛けるだけの根気が必要。難易度高し。
- やってみる価値はある
- ウロコが付いた状態では魚が捌きにくい(手間)
- ウロコと皮を揚げる難易度は低い
- 皮を引いた刺身が食べたい場合に有効。ウロコ付きで鯛を捌き、ウロコ付きの皮は今回の様に揚げると、刺身とは別に、珍しい唐揚げが出来る面白みはある。この唐揚げは食べても美味しい。
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まとめ
今回は、真鯛のウロコを食べる料理を2品試しました。個人的には、ウロコ付き皮の唐揚げは、難易度も低めで良いアイディアと感じました。いずれにしても、手間が掛かる料理であることは確かで、趣味の料理に近いかなぁという感想です。魚料理がお好きな方は、チャレンジしてみるのも良いと感じます。サクサクに揚がった真鯛のウロコが皮の旨みと合わさると、不思議な食感と旨みを感じる事ができますよ。
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