いつもご覧いただきありがとう御座います。
今回は、数多くの種類があるカレイ(鰈)の中から、マコガレイを紹介します。
マコガレイ。 漢字で書いたら「真子鰈」。
真子とは、魚の卵のコトです。この名前から推測すると、真子が美味しいカレイだから、「真子鰈」と名付けられたのでしょう。冬から春に掛けて産卵期を迎えるこのマコガレイは、確かに卵が美味。
よって旬はこの冬から春を指すか?と思いきや、夏と書かれているものが多いんです。卵に栄養を取られておらず、身が美味しいということでしょう。夏の刺身は、特に美味しいとか。ヒラメを凌ぐとも言われています。
そういう意味では、現代の人が命名するとしたら「真子鰈」とはならないかも知れませんね。
本日、お会い出来ました。30cmくらいあるマコガレイ。家族4人で丁度良さそう。
今回は、マコガレイ!真剣に向き合います!
マコガレイの基本情報
標準和名:マコガレイ
科:カレイ科
生息域:北海道~九州まで広く生息
産卵期:12~4月
旬:秋~冬(身を堪能したいなら夏)
マコガレイのマメ知識
- マカレイと混同されるが、マカレイとマコガレイは違う種類。マコガレイは両目の間にウロコがある。
- 大分県の日出(ひじ)で獲れるマコガレイのことを「城下カレイ」といい、非常に美味しいと定評がある。歴史は古く、江戸時代にはこの「城下カレイ」を庶民が食べると罰せられたとも言われている。
- 稚魚の頃には、両側に目があり、体制を立てて普通の魚の様に泳ぐ。成長するに連れて、目の位置が変わる。一般的なカレイと同じ。
- 一般的に表側(目がついている背側)よりも裏側(腹身)が美味しいと言われている。
- 高たんぱく、低脂肪、消化吸収良しなので、子どもやお年寄りにも安心。
- 身は加熱すると柔らかくなる
本日の個体
体長:30cm
重さ:555g
厚み:3cm
価格:700円(1kgあたり1270円)
全身が細かいウロコで覆われています。目の間もザラザラでウロコがありますよ。
カレイだけど、タラコ唇ですね。
調理
冬のカレイと言えば、定番はやっぱり「煮付け」です。煮汁が余ったら「煮こごり」で頂きます。
マコガレイの煮付け
細かいウロコは綺麗にとりましょう。ヒレも包丁で均して汚れを取ってください。ウロコをとりました。サッパリしましたね。
頭を外すと、白子が出てきました。オスです。(真子鰈の真子とは、いきませんでした)
白子 27g也 これも煮付けます。
煮付け用に切り分けました(大きさを変えてるのは家族の食べる量を考えて。)
頭は汚れやウロコが多いので、熱湯を掛けた後、キレイに洗い流しました。
ここからは門外不出!?のオリジナルの煮付け方。簡単、かつ、食べる直前に仕上げるから、美味しい!(と自分では思っています)。これまでに色々と試した結果、辿り着いた方法で紹介していきます。
(私好みの)黄金比の煮汁(水1.5カップ、酒0.5カップ、砂糖大さじ3、ミリン0.25カップ、醤油大さじ3)を沸かします。生姜も1/2片入れました。
煮汁が沸騰したら、身を投入。煮汁を掛けながら1~2分煮ましょう。
落とし蓋をして、5分煮ます。煮込み時間としては、身が硬くならない様に、あえて短く。
煮終ったら、放置。これで味を浸み込ませます。ここまでを空き時間で済ませておいて、食べる直前に仕上げていきます。この方法だと時間管理が楽ではないですか?
さぁ、食事の時間になりました。
先ほどの放置した煮付けを再加熱していきます。魚が温まったら、器に盛ります。
ここから、煮汁だけ、強火で一気に煮詰めます。
ある程度、煮詰まったら、香りづけの醤油大さじ2を追加!
煮詰まった煮汁をカレイにかけて、出来上がり♡
白子の煮付け
煮崩したくないので、上の煮汁を一部取り分けて、別で煮ていきます。
きちんと火が通って、煮詰めたら、できあがり。
マコガレイの煮こごり
カレイの煮付けで余った煮汁を捨てるのはモッタイナイ。ゼラチン質が煮汁に溶け込んでいるので、冷やすとゼリー状に固まります。煮汁にはコラーゲンたっぷり。おもてなし用にはゼラチン(または寒天)を入れて固めるのが良いですが、ご家庭で頂く分には、カレイそのもののゼラチン質で十分です。
タッパーの底に枝豆を敷いて。
余った煮汁を入れる。これで、冷蔵庫へ入れておきましょう。
数時間経過。冷えると、プルプルに固まります。
お皿に出すと、こんな感じ。
ご飯に乗せて、頂きます。
味の感想
- カレイの身はとても柔らかい。正確には、粘りけのある柔らかさ。トロリ柔らか食感が何とも言えません。柔らかさについては、煮すぎないことがポイントと思っています。1度冷ましているので煮汁もしっかり浸み込んでいるし、短時間で煮詰めた煮汁もトロっとしていて美味しい。濃い煮汁と柔らかい白身が合わさってとても美味しい。
- 白子の煮付けは、クセが無くクリーミー。味はサッパリしていて雑味はありません。これだと冷めても美味しいと思います。珍味です。
- 煮こごりは、冷たいままご飯に乗せて頂きます。冷たい煮汁のゼリーが口の中であっという間に溶けていく食感が楽しい。ジュワーっと濃い煮汁が広がり、ご飯によく合います。もちろんお子様も頂けます。温まると溶けてしまうので、ご飯に乗せたら直ぐにゼリー状態で食べて見て下さい。
商品リンク
城下かれい
大分県日出町の名産「城下かれい」の刺身が通販でも購入できる時代となりました。物流の発達はすばらしい。
この別府湾のマコカレイが特別とされる理由は、日出城南側の海底に、真水が湧く汽水域があり、その稀有な環境に生息しているからと言われています。エサとなるプランクトンや海藻が良質で、それが身の美味しさに直結している様です。
[rakuten:shop-furusato:10000113:detail]
鮮魚 真子かれい
- 価格: 1296 円
- 楽天で詳細を見る
=スポンサーリンク=
最後に
今回は、冬の煮付けの定番、マコガレイを頂きました。それに併せて門外不出!?の煮付け方法をご紹介しました。魚の煮付けは本当に奥が深いと思います。水は使わない(酒のみ)とか、ザラメだ三温糖だとか、たまり醤油だとか、人によって色々な好みがあるんですね。今回紹介した調理方法は、リーズナブルで美味しい(庶民の)工夫と捉えて下さい。冬と言えば、ナメタカレイなんかも美味しいですが、少しお高いと思います。庶民に愛されてきたマコカレイ、愛される理由は食べてみれば納得いくはずです。冬は煮付けでお試しください。
こちらの記事もいかがですか?
コメントお願いします(※は必須項目)
コメント一覧 (2件)
魚の煮つけ作るの大の苦手なんですよ~。秘密のレシピ参考になりました!そして煮凝りの利用法も勉強になりました!
yuccow様 ありがとうございます。煮付けは騙されたと思って、一度試してみて下さい。お酒は料理酒じゃなくて、あれば清酒が良いですよ!