人気の砥石「刃の黒幕」。使い心地はどうなんだろう?
今回は、シャプトン社の砥石「刃の黒幕」の中仕上げ#1000と仕上げ#5000の組み合わせを実際に使ってみます。また、ステンレスと鋼(はがね)の2つの牛刀包丁を研いで使用感をレビューします。
包丁の砥石は一般的に、家庭用であれば、中仕上げ#1000程度があれば十分と言われます。確かに、十分と言えば十分。しかし、さらに「仕上げ砥石」を使うと、世界が変わります。違った風景が見えてくるのです。
今回、中仕上げ砥石に「刃の黒幕」#1000(オレンジ)を購入しました。これで、中仕上げと仕上げが「刃の黒幕」で揃いました。使い心地、切れ味はどうなのでしょうか?
包丁の材質がステンレスか鋼(はがね)かで、使用感が違うのか?も気になるところですので、2つの包丁を使って検証していきます。
「刃の黒幕」#1000と#5000を使った結果
先に結果からお伝えします。
ステンレスと鋼の包丁。研いだ後の切れ味を、動画でご覧ください。
ステンレス
テスト①#シャプトン#刃の黒幕
砥石中仕上#1000と仕上#5000でステンレス包丁を研いだ結果。 pic.twitter.com/hZD3s4K4Zb— はるのじんた (@DadTech35) August 22, 2020
鋼(はがね)
テスト②はがね包丁#シャプトン#刃の黒幕
砥石中仕上#1000と仕上#5000で、鋼(はがね)の包丁を研いだ結果。 pic.twitter.com/cmzhkOLbXQ— はるのじんた (@DadTech35) August 22, 2020
動画だけでは、わかりにくい部分もあるのですが、ステンレスの鋼(はがね)の両方とも著しく切れ味が良くなりました。ステンレスと鋼のどちらにも使用できることが分かりました。
「刃の黒幕」とは?組み合わせは?
「刃の黒幕」は、日本のシャプトン社がプロデュースしているセラミックの砥石です。刃物の種類によって適正なものを選択できるように、なんと10種類がラインナップされています。砥石の粗さ(番手(#)分け)で、種類が分けられいて、色分けで分かりやすくなっているのですが、なんと砥石そのものの色が違います!。
プロの料理人などにも愛用されている、とても人気の高い砥石です。刃の黒幕シリーズの数ある特徴からメリットをピックアップすると次の様になるでしょう。
- 研磨剤の含有量が多く、早く研げる。
- 水に浸す必要がないので、すぐに使える。
- 砥石のヘリが少ないので、長く使える。
「刃の黒幕」は10種類もあり、選ぶのが大変の様に思えますが、ご家庭用で選ぶ場合、シャプトン社の公式ページにこの様なQ&Aが御座います。
Q. 刃の黒幕シリーズで一般家庭で使用する包丁を研ぐのにおすすめの砥石はありますか?
A. 「オレンジ中砥(1000)」と「エンジ仕上砥(5000)」で研ぐことをお勧めいたします。また、砥石1本で研ぐ場合は「ブルー中砥(1500)」をお勧めいたします。
というわけで、こだわりが強くなければ、以下がおススメ。
- 1本持ちなら、#1500(ブルー)
- 2本持ちなら、#1000(オレンジ)と#5000(エンジ)
\リーズナブルなチョイス/
\切れ味にこだわりたいなら/
\セット販売があるケースも/
「刃の黒幕」使用前の準備
2つの砥石がこちらです。左が#1000(オレンジ)、右が#5000(エンジ)です。
箱を開けると砥石のお目見え。砥石そのものに、オレンジとエンジの色が付いているのが特徴です。すごい技術ですね。
ケースがそのまま、砥石台として使用できます。
この2つを収納する時は、ケースが重ねられる作りになっているので、とても便利です。
毎回行う必要は無いのですが、初めて使用する時は、5~6分くらい水に浸けることが、奨励されています。より滑らかな研ぎ感が得られます。2回目以降は、私は流水をサッと掛ける程度で使い始めています。ここが時短できるという大きなメリットです。
「刃の黒幕」で包丁を研ぐ
ステンレスと鋼の包丁。どちらも研いでみよう!
ステンレス
これが、研ぐ前の状態です。
先ずは#1000中仕上げ砥石で研いでいきます。
研げるまでの時間、、、はやっ!
包丁が研げた合図は、カエリで確認できるのですが、30秒研いだらもうカエリが感じられました。これまでは一般的な砥石を使っていたのですが、このセラミック製では明らかなスピードの速さが感じられました。
ちなみに、カエリとはこういうものです。包丁が研げた合図になります。
#1000で研いだ後の包丁の状態。元々#1000相当で研いでいたので、特に変わりはありませんね。
次に仕上げ砥石#5000で研いでいきます。#5000だとカエリは分かりません。刃先に光沢が出来る程度に研いでいきます。1~2分で十分です。
刃先が鏡の様に輝いているのが分かりますか(照明を反射して光ってますね)。これでOKです。
鋼(はがね)
ステンレスと同じように鋼(はがね)の包丁も研いでいきます。鋼でも同じ結果で、研げるスピードがかなり早い。感動レベル。
#1000で研げたら、#5000へ進めます。
#5000で研いだ後の包丁の状態です。刃の先に光沢が出てますね。鏡みたいでキレイ。
「刃の黒幕」で研いだ包丁の切れ味
玉ねぎ
先ずは玉ねぎのスライス。ステンレスも鋼も、遜色なく、スッと切れました。仕上げ砥石を使うと、玉ねぎが目に沁みにくくなります。これは断言できます。切り口がキレイだから、汁が飛びにくいんです!
トマト
次にトマト。これも切り口がキレイに仕上がりました。包丁の重みでトマトが切れる感覚です。
切れ味が良い包丁だとこんなことも出来ます。スライスしたトマトを包丁と手で挟む様にトントンと叩いて、列を作ります。それをくるくると丸めると、、、
トマトのバラが咲きました。
よく切れる包丁だから出来るんだよね!
\切れ味にこだわりたいなら/
「刃の黒幕」の面直し
シャプトン公式
シャプトン公式の面直し砥石は、次の様なものがあります。どれも高価です。
空母(最上位モデル)
ダイヤモンド電着された最上位モデル。
なおる(スタンダードモデル)
修正用パウダーと修正砥石を併用するタイプ。
非公式(代用品)
シャプトン社の奨励はもちろん公式品です。公式ページでは、他社製ダイヤモンド砥石の使用について、シャプトン社は以下の様に回答しています。
面直しに他社のダイヤモンド砥石を使用した検証確認は行っておりません。お使いいただくダイヤモンド砥石の粒度や砥面の状態によっては、正常な面直しができない可能性がございます。
しかしながら、公式品がとても高価な為、奨励外になるのは承知の上で、多くの人が、他社製のダイヤモンド砥石を使用してます。刃の黒(#1000/#5000))に使用するものとして人気が高いのは、次のモノです。
ダイヤモンド砥石 #400/#1000
私が使用しているのはコチラです。GOKEIの砥石台が付いているタイプ。実際に面直しをしている記事も書いてますので、宜しければどうぞ。
ツボ万 砥石修正用アトマ 中目
この商品は、砥石修正の用途です。粗さは#400です。取っ手が付いているので作業性が良いというのが特徴です。
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まとめ
今回は、シャプトン「刃の黒幕」のオレンジ#1000とエンジ#5000の組み合わせで包丁を研いで、切れ味を検証しました。ステンレスと鋼の両方で試してみましたが、どちらとも遜色なく、抜群の切れ味を発揮することができました。中仕上げ#1000の研ぎスピードは、驚くほど速いモノでした。砥石を浸水する時間が必要ないというのは、かなり嬉しいポイントですね。すぐに使えます!是非チェックしてみて下さい。
1本使いであれば、#1500が公式(シャプトン社)の奨励です。(注:ブルーブラック#320と間違えない様にして下さい。)
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