今回紹介するのは、私が初めて食べる食材です。それは、
モウカザメ。
(標準和名:ねずみざめ)
はい、シャークでお馴染みサメです。サメを使った食材としては、フカヒレが有名ですが、可食部はヒレだけではありません。江戸時代の料理書に、サメを刺身で食べるという記録が残っているくらいだから、日本人にとっては古くから馴染みのある食材ですね。
出典(画像引用):ネズミザメ – Wikipedia
食用で使われるサメは、肉質の良い種が選ばれており、このモウカザメもその1種。刺身やステーキ、煮物、フライなどと幅広く利用されています。「モウカの星」として知られる、モウカザメの心臓も食材として有名です。刺身でも食べられますよ。関連記事:魚の内臓を使った珍味に何がある?(魚卵などの名産は?)
サメ食はもちろん地域性があるので、お住いの地域によって、馴染みが薄い場合もあるでしょう。また、流通量や食べる頻度、食べ方に違いがあるのも特色です。
今回購入したモウカザメは宮城県産。気仙沼を中心にサメの漁獲量の多い地域ですね。などなどとこれまで能書きを垂れてきましたが、私自身、実際に食べるのは今回が初めて。どんなお味がするのでしょうか?楽しみです。それではスタート!
購入した「モウカザメ」の切り身
産地:宮城県
重さ:571g
価格:838円(キロ当たり1470円)
「モウカザメ」を食べてみる
それでは早速調理します。先ずはシンプルな塩焼きで、味を確かめてみましょう。その後、定番のフライと煮付けでも頂いてみます。
「モウカザメ」塩焼き
さて先ずは基本の塩焼きから。これで素材の味を確かめていきます。全体に塩を振り、15分程度置きます。
水分が浮いてくるのでペーパーでシッカリと拭き取ります。
追加の塩はせず、油も使わずに焼きますね。
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両面に火を通します。脂が流れ出てきますね。
というわけで、モウカザメの塩焼きの完成です。マグロやカジキに似ていますが、それよりも弾力が強いように感じます。
それでは、ファーストコンタクト。いただきます。
なるほど。カジキに近いけど、それとは違う独特の風味があるね。人によってはこれを臭みと捉えるかもしれない。好みが分かれる理由が分かるね。味付けするとどうなるんだろう?
「モウカザメ」フライ
塩焼きで味のイメージが掴めました。それでは次にフライにしてみます。既に旨いと言う確信がありますがwww
▼塩味を強くしたくないので、砂糖で下処理をしていきます。塩と同様に砂糖にも具材の身を引き締めて、臭みを抜く効果があるんですよ。塩に比べて、砂糖は味が浸み込みにくいのが特徴です。素材の味を残せるんです。
15分もすると、この様に食材の表面に臭み成分を含む水分が大量に浮いてきます。
浮いて出た水分をしっかり拭き取りましょう。
魚の砂糖での下処理については、以下の記事も併せて参照ください。簡単な比較実験を行っています。
▼水分をよく拭き取ったモウカザメの切り身を適当な大きさに切って、塩コショウで味付けをしました。
バッター液を使って衣を付けていきます。このバッター液は卵不使用です。フライって卵無しでも出来るってご存じでしたか?私は好んで卵を使いません。卵を使わない方がサクサクに仕上がるからです。小麦粉と水を混ぜただけのバッター液でございます。
卵不使用のバッター液を使った魚フライについてはこちらをどうぞ。
▶サクサク旨い!卵不使用『イワシフライ』の作り方(下処理は砂糖)
▼それでは揚げますね。揚げ時間2~3分くらいです。
お皿に盛り付けたら、モウカザメのフライの完成です🙌
断面がトンカツみたい。いただきます。
これは美味しい!塩焼きの時に感じた風味がフライでは間違いなくプラスに働いてる。食べ応えあるね。
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「モウカザメ」煮付け
次に煮付けも試してみます。材料はシンプルに、酒、砂糖、醤油、生姜にて。
こんな感じっすわ。
食べてみますね。
うんうん、これも美味しいね。クセは無いけど、モウカザメの風味は活きてるよ。面白い!
モウカザメ おまけネタ
地域によっては、スーパーなどで売られているモウカザメの切り身のパッケージに『わに(ねずみ)』と表記されていることがあるんです。知らない人が見たら、「えっ、ワニの肉?それともネズミのお肉?どっちにしてもこんな肉が食べれるの!?」となりそうですね。
何を言ってるのか分からないと思いますがこれはサメです pic.twitter.com/d3CcDhSGeL
— あずさん (@meta_pico) May 23, 2021
「ねずみ」は前述したとおり、モウカザメの標準名がネズミザメであることから来ています。「わに」はと言うと、サメが古くから「わに」と呼ばれていたことに由来します。広島県の地方などで親しまれる「わに料理」は、サメ肉を使った郷土料理です。
『刺身用わに(ねずみ)』なんて表記を見ても驚かないで下さいね(笑)
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まとめ
今回は、宮城県産のモウカザメをテイスティングしました。塩焼きだと強めに感じるモウカザメの風味が、煮付けやフライでは良さとしてプラスに働くことが分かりました。大昔から愛されてきた理由が分かった様な気がします。これは日本人好みの味ですね。サメ!なんて言う話題性もあるので、積極的に食卓に取り入れて良いと感じます。食の歴史にまで話を発展させれば、子供たちの食育にも役立ちますね。
こちらの記事も如何ですか?
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