皆さんはゲンゲという魚をご存じでしょうか。知ってる人はお魚博士!?殆どの人は聞いたこともない、知名度の低い魚だと思います。
ゲンゲって漢字ではどう書くのでしょう。元々は「下の下(げのげ)」とか「下魚」と書かれていた様です。こんなレッテル貼られたくないですよね。おまえは「下の下」だ!
このゲンゲ、カニやエビの漁で一緒に網に掛ったものが、不要な魚として、以前は捨てられていたんです。ゲンゲが網に一緒に入いると、エビなどを傷ませてしまう。しかもゲンゲ自体は鮮度の落ちは早く、見た目もイマイチで売り物にならない。それで「下の下」と評され、捨てられていたのです。
そんなゲンゲが物流の発達で一部の人の口に入ることになりました。料亭などで提供されている様です。また、その栄養素(コラーゲン)がテレビで紹介されたこともあり、現在ではだいぶ知られる様になりました。その為か今では「幻魚(げんげ)」の字が充てられています。
さてゲンゲとは言っても、かなりの種類(200種以上)があります。その中でも、食用とされているのは、ノロゲンゲ、カンテンゲンゲ、タナカゲンゲ、シロゲンゲの4種。人気があるのはノロゲンゲです。
今回ご紹介するのは、その中から「シロゲンゲ」です。ほら、市場で売られてましたよ。50cm以上ある大物が、、、たったの300円。どんな味がするのでしょうか?楽しみです。
今回はゲンゲ!真剣に向き合います!
基本情報
標準和名:シロゲンゲ
科:ゲンゲ科
生息域:千葉県から北海道の太平洋沖
旬:冬
マメ知識
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水深200m~2000mに生息する深海魚。
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産地では味噌汁、鍋で食べられることが多いとか。
- 体の成分のほとんどが水分で、熱を通すとその水分が大量に出てくる。
- その味には、好き嫌いがあると言われている。
- 関東にも、まとまって入荷があるが、その人気の薄さから安い。
本日の個体
産地:岩手
全長:57cm
重さ:871g
価格:300円(1kgあたり340円)
なんとも不思議な顔。
調理
このプルプルの触り心地は、何とも言えない。例えるなら「コンニャク」みたい。食べるとしたら、十分に加熱したいので、無難に唐揚げでいきましょう。
ゲンゲを捌く
ウロコは無いか既に取れている様です。先ずは頭を落として、腹の中を洗いました。ヌルヌルはしていないのですが、身が柔らかすぎて、固定が難しい。本当にコンニャクが持ちにくいのと同じようなイメージです。
三枚に下します。骨が柔らかいので、大名下しにしていきます。そもそもプルプルしているので、腹側、背側から包丁を入れるのはとても難しい。よって、大名おろし。
これ難しいです。3枚に下しました。片身は骨側にかなり残ってしまった。
滑らない様にタオルで抑えながら、皮を剥いでいきます。
なんだかゼリーみたいな身。美味しそう、とは言えないかな。水分が多いので、塩水に浸けて、身がしまるか試してみます(7%食塩水)。40分浸けました。
ちょっとは締まったかな?半日、干します。とにかく水分が多いので、もっと身を締めたい。
げんげの唐揚げ
6時間干した身がこの状態。多少乾いた様な気はしますが、プルプルは変わりません。
一口大に身を切って、塩コショウします。小麦粉と片栗粉、各大さじ1を混ぜたものをポリ袋に準備。
ポリ袋でシャカシャカと粉をまぶしたら、揚げていきましょう。
ゲンゲの唐揚げの完成です。ケチャップマヨネーズを添えて頂きます。
【実食】
見た目は美味しそうに出来きました。さてさて頂きますよ、、、「ん?なんとも言えない味。」マズくは無いが、美味しい!とは言えないかな。この魚自体には、ほとんど味が無いと思われます。塩コショウとケチャップマヨネーズに負けている。食感はとても柔らかく、歯ごたえは無い。ジューシーな感じはするが、とっても不思議な食べ物。慣れていると違うのかも、そんな感じでした。
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まとめ
今回は、深海魚「シロゲンゲ」を頂きました。私の印象では、「コンニャク」みたいな魚。身はプルプルして、かなり水分が多い。しかも魚それ自体の味は、薄いと思いました(コロナの影響じゃないよな)。産地では、味噌汁で好まれているとの事。どんな味がするんだろう。コンニャクの味噌汁かな。こういうものは、産地で地元の人の料理で食べて見たい、そう感じたゲンゲ初トライでした。
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