今回は、春を告げる魚、素魚(シロウオ)を頂きます。
シロウオという魚をご存じでしょうか?シロウオは「踊り食い」が有名で、活きた状態でないと価値が無いとまで言われる魚です。鮮度落ちも早い為、昔は地産地消されていた様ですが、最近では酸素封入された袋に入れられて、活きた状態で流通しています。
冬も終わりに近づいた寒さの和らぐ時期になると、市場で見かける様になりますね。「シロウオか。そうだなぁ、暖かくなってきたなぁ。」と早春を知らせてくれる、季節を感じる魚でもあるのです。
(イサザはこの魚の地方名。標準和名はシロウオです。)
シロウオは私にとって思い出の魚。
結婚前の両親顔合わせの際、九州の料理屋でこのシロウオを頂く機会があったのですが、私の妻が「踊り食い」に耐えられず、静かな店内で悲鳴を上げたんです。
ギャー!
顔合わせの緊張した雰囲気が一転、お祭り騒ぎへ。。。私にとって、シロウオと言えば、そんな魚。。。
今回は、2人の息子に食べさせる為に、特別に買って帰りました。何事も、経験ですから。食育の題材としても、適した魚だと思います。
今回はシロウオ!真剣に向き合います。
シロウオの基本情報
標準和名:シロウオ
科:ハゼ科
生息域:北海道から九州
旬:2~4月
シロウオの豆知識
- 死んだものは価値が無い。酸素を封入した袋に活きたシロウオを入れたものが、都市部にも入荷される。今回購入したものはそれ。体長4cm前後だが、これが成魚。
- 二杯酢に浸して活きたまま頂く「踊り食い」は博多名物。
- 成魚は内湾に生息。2~4月の産卵期になると、川を遡上し、中流域で産卵する。川を遡上する頃、河口付近で漁がなされる。
- 興味深い生態(寿命1年):産卵期になると川に遡上してきたオスは、川底の石の下に巣を作り、ここにメスを誘う。誘導されたメスはこの巣に産卵するのだが、オスに追い出され、その後絶命する。オスは受精後も巣の中に残り、餌を食べること無く、卵を守る。オスは卵が孵化する頃に絶命する。この孵化環境を守れるかが、シロウオの資源管理の鍵とも言えそうだ。
- シロウオの語源は、絶命した後に色が白くなることと言われている。購入後、時間が経つと死んでしまうが(写真右の器)、生きている個体に比べると体の色が白くなる。
- シロウオ(素魚):スズキ目ハゼ科。体長約6cm。
- シラウオ(白魚):サケ目シラウオ科。体長約10cm。
- シラス:イワシやウナギなどの稚魚に対して用いられる総称。
これら3種は混同されがちだが、別の魚。シラス丼などに使われるシラスは、魚の種類の名前では無く、稚魚の総称。
本日の個体
産地:長崎、佐賀
体長:4cm前後
重さ:(全部で)60g
価格:1000円(1kgあたり16,700円)
▼透明な魚体で、体の中央の浮袋が透けて見えます。頭側にある赤い斑紋と体に直線状に並ぶ黒い斑点が特徴的です。ウロコはありませんので、軽く洗うだけですぐに食べられます。
売られている状態の水が、海水なのか淡水なのか気になったので、舐めてみましたが「淡水」でした。
参考にパッケージの写真も残しておきます。
器に出すとこの様な状態です。
佐賀、長崎産の素魚(シロウオ)。ハゼ科。旬(産卵期)2〜4月。酸素封入のパックで購入。約60gで1000円。#素魚#シロウオ pic.twitter.com/Ntfa2dAIJ1
— じんた🐈meow (@DadTech35) 2021年2月27日
シロウオの料理
真水にさらせば、直ぐに使えますので、料理は簡単です。
シロウオの踊り食い3種
煎り酒、酢醤油、ポン酢
踊り食いの定番は、酢醤油やポン酢でしょう。箸で掴むというよりは、味付けしたものを、飲み物の様に口に入れるのが美味しい食べ方です。踊ってますから、箸では掴みにくいですしね。
▼ツイッター▼
今日は素魚(シロウオ)を頂きます。春を告げる魚、この大きさで成魚です。4cm前後かな。踊り食いが有名ですね。煎り酒を少し垂らして、活きたままツルンと頂きます。喉越しを楽しむ旬の魚です。#素魚#シロウオ pic.twitter.com/aeb9kiWg65
— じんた🐈meow (@DadTech35) 2021年2月27日
▼使ってる調味料▼
酢醤油やポン酢も良いですが、私は「煎り酒」が好きです。今回は成城石井の煎り酒を使用しました。銀座三河屋「煎り酒」も美味しいです。
▼「煎り酒」をチェック▼
卵黄醤油
卵黄に絡めても美味しいですよ。こちらも調味料はお好みで。 今回は、少量の醤油を垂らしています。
だし汁と海苔、とろろ昆布
グビグビと飲むように楽しむなら、出汁と合わせるのも良いですね。適当な出汁を用意し、冷ました後、シロウオを活きたまま投入。お好みで調味します。
▼出汁と刻み海苔▼
▼出汁ととろろ昆布▼
この他、あおさ海苔なんかと合わせても美味しそうですね。
シロウオのお吸い物
生ばかりでは飽きてしまいますので、加熱料理は如何でしょうか。お吸い物に入れても美味しく頂けます。
シロウオの卵とじ
1人分を作ります。出汁1/2カップ、砂糖・酒・味醂・薄口醤油を各大さじ1。この煮汁でシロウオをさっと煮たら、
卵1個でとじます。
シロウオの卵とじの完成です。
ご飯に合わせても美味しいですよ。
こだわり食材が生産者から直接届く 食材宅配サービス「食べチョク」で購入
シロウオの踊り酒
日本酒が好きな方は、お酒に入れて「踊り酒」で頂くのも良いですね。実際にこの様にして楽しむ地方が御座います。とても贅沢です。
シロウオの味
活きた状態でも、シロウオ自体に特徴的な味はありません(中に少しの苦みを持つ個体がいる)。非常に淡泊です。味を楽しむというよりは、ピチピチと動く食感や喉越しを楽しむ魚と言えます。
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まとめ
今回は、春を告げる魚「シロウオ」を、醍醐味である「踊り食い」で頂きました。初めて食べた息子2人(10と6才)は、最初のうち騒いだものの、終盤には慣れた様子で工夫して食べていました。活きた状態で頂くというのは、子供にとって食育になります。またシロウオは資源数が減っているのも事実ですので、そういった話をしながら食卓を囲むのも、意味のあることだと感じました。
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コメント一覧 (6件)
お子さんにも素晴らしい食育ですね~!(私は
活き作りとか踊り食いには少し抵抗アリですが)
ところで、一つ前の記事には丁寧なお返事を戴き
ありがとうございました!『潔いな!』が正直な
感想でした。私はブログ村の登録で読んでくれる方が
増えたので未だに自分のブログに毎日ポチリとやって
います。なんか寂しい姿なんですが、上位に居ないと
見てもらえないかな?なんて心配で。いつか私も潔い
態度で、はるのじんたさんみたいになりたいです!!
はるのじんたさま
しらうおの食育のお話より、奥様の「ぎゃー」のインパクトが強くて。
すごい思い出ですね。
石畳のん♪さん
ブログの楽しみ方は十人十色なので、自分の楽しみ方で良いのかなぁと思います。私自身、はてなスター★が無かったら、続けてこれなかったのは事実で、大変感謝しています。
まりさん
座敷で器を倒して、畳でピチピチ魚が跳ねました(笑)。お店の方も対応慣れてましたけど。良い思い出ですよ!
はるのじんたさま
すみません。
新しいパソコンとそりが合わなくて。
あなたのブログは読めるのですが、☆を付けたいのにそのスペースが真っ白で、つけられないんです。
自分のブログもよそのブログを読み終えて戻ると、☆のところには先頭の人のアイコンが2つ3つ付いてるだけなんです。いちいち概要に戻って自分のブログへ戻ればアイコンが並んでるんですけど。すごーく面倒です。
はてなに問い合わせているんですが、いつ返事が来ることやら。
もとい。
あなたのブログに☆付けられなくてごめんなさい。
まりさん
ごめんなさ~い!私が故意に私のブログにはスター☆を付けれない設定にしちゃってるんですよ~!お気持ち、有り難く受け取っておきます。本当に有難うございます!(私自身がスターを気にし過ぎていたので、勝手ですが見ない様にしたんです。)
はるのじんたさま
そんな設定があるんですか。
知らなかった。
それにしてもわたしのブログのアイコン、どうして消えるのかなぁ。