今回は、すだちを楽しむ!白身魚の『柚庵焼き』と『カルパチョ』の作り方をご紹介します!
すだちの旬なんて知られていないと思いますが、月で言うと9月に出荷量が多くなります。一大産地は徳島県です。徳島県だけで国内生産量の95%以上の占めていますので、徳島あってのすだち!という訳ですね。すだちは年中売られていますが、確かに8月中旬~9月頃が体感的にも売られている確率が高く感じます。我が家の近くのスーパーでもこの時期しか置いていません。
すだちと言ったらクセの少ない爽やかな香りが特徴ですよね。私の中では、魚に合わせるのに持って来いの柑橘類です。繊細な白身魚でも邪魔をせず、爽快さを後押ししてくれますね。それでは旬のすだちで白身魚の『柚庵焼き』と『カルパッチョ』を頂きましょう。
それではスタート!
すだちを楽しむ『柚庵焼き』
柚庵焼きは、江戸時代の茶人である北村祐庵が考案したとされる料理。一般的には、同量の醤油・味醂・酒に魚を一定時間漬け、それを焼いて頂く調理方法です。柚庵焼きの名前に「柚(ゆず)」が含まれている通り、柚子やかぼすといった柑橘類と合わせて、香りを楽しむのもその特徴ですね。
今回使う柑橘類は、すだちです。作り方といっても、柚庵ダレ(醤油・味醂・酒・すだち)に漬け込んだ魚を焼くだけですね。とても簡単に出来てしまいます。漬けダレに漬けたまま冷凍保存する!なんて方法もありますよ。是非、柚庵焼きをお楽しみください。
柚庵焼き【材料】
ここでは魚(メダイ)の切り身200gを使用しています。魚の種類は、鮭、タチウオ、サワラなどの白身魚と相性が良いですね。
- 魚の切り身
- 醤油 大さじ2
- 味醂 大さじ2
- お酒 大さじ2
- すだち 2個
柚庵焼き【作り方】
- 魚の切り身が大きい場合は、皮目に切れ込みを入れておく
- すだちはスライスしておく
- 醤油・味醂・酒を混ぜたものにスライスしたすだちを絞りならがら加える(以下、柚庵ダレと呼ぶ)
- プラスチックバックに魚の切り身と柚庵ダレを入れ、空気を抜くようにして魚を漬けこむ
- お好みで、数時間~数日漬け込む
- 柚庵ダレを時々塗りながら、弱火で焼く
魚の切り身の下処理もお好みで行ってください。一般的には、塩を振って15分程度置く方法が取られますが、塩で無く砂糖で下処理をしても美味しいです。漬けダレが浸み込みやすくなる効果が期待できます。
砂糖処理については、当サイトの以下の記事も参考にしてみて下さい。
▶【魚は砂糖で下処理】真鱈とほうれん草のクリームパスタ作り方
▶サクサク旨い!卵不使用『イワシフライ』の作り方(下処理は砂糖)
柚庵焼き【写真と解説】
醤油・味醂・酒を混ぜたものに、スライスしたすだちを絞りながら加えます。今回は次男(小1)にお手伝いしてもらっています。
プラスチックバックの中に魚の切り身を入れます。プラスチックバックを使用するのは柚庵ダレを少なく済ませる為です。バットを使うと、タレが多く必要になりますよね。
柚庵ダレを注ぎます。
できるだけ空気を抜いて、タレと魚が馴染む様にすると良いですね。
このまま冷蔵庫へ。お好みで数時間~数日間漬け込みます。おススメは1日くらいです。(ちなみに長期保存したい場合は、この状態で冷凍庫という手もありますね。この場合、冷凍中と自然解凍中に味が浸み込むことを期待します。)
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冷蔵保管中
(時々裏返したり、揉み直すと良い)
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ちょっと浅めですが、6時間がしました。
はい、こんな感じ仕上がりました。脱水されて漬けダレが浸み込んでいるのが分かります。柚庵ダレは、塗りながら焼くのに使うので、捨てずに取っておきましょう。
両面を焼いて行きます。火加減は、焦がさない様に弱火です。
片面が焼けたら、裏返します。
ここからは、4~5回くらいに分けて、時々柚庵ダレを表面に付けながら焼いて行きます。引き続き弱火です。(料理用のハケがある場合は、それを使うとよりキレイに仕上がります)
という訳で、美味しそうな焦げ目が出来たら出来上がりです。照りも出てますね。
いただきます。
白身魚のポテンシャルをすだちの香りが引き出してるね。皮目もパリッと美味しいね!
まとめ
今回は、すだちを使う魚の柚庵焼きの作り方をご紹介しました。柚庵焼きなんて名前が付くと、ちょっと難しいように思えてしまいますが、ご覧の通り簡単に出来てしまいます。柑橘類なら、柚子やかぼす、レモンでも作ることができますので、それぞれの香りや酸味の違いを比べてみるのも楽しいかもしれません。是非、柚庵焼きをお楽しみください。
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すだちを楽しむ『カルパッチョ』
次は、旬のすだちを楽しむ白身魚のカルパッチョの作り方をご紹介します。私はオリーブオイルを使わないカルパッチョが好きなので、シンプルにすだち・煎り酒・塩のみで楽しみます。ノンオイルの作り方です。
カルパッチョ【材料】
今回のお刺身は、真鯛とサーモンをチョイスしました。お好みでお選びください。ホタテやブリなんかも美味しいですよね!
- 鯛の刺身 100g
- サーモン 100g
- ☆すだち 3個
- ☆煎り酒 大さじ1/2(醤油でも良い)
- 大葉 2枚
- 塩 適量
カルパッチョ【作り方】
- すだち2個を絞り、煎り酒と合わせる☆
- 刺身はサッと流水で洗い、水気をよく拭いておく
- 大葉は刻み、すだち1個はスライスしておく
- 刺身の柵をスライスし、皿に盛ったら、軽く塩を振る
- 大葉、スライスすだちを盛り付ける
- ☆を回し掛けたら、出来上がり
カルパッチョ【写真と解説】
すだち2個を切って絞ります。切る方向はヘタを横向きにした状態で切ります。絞った時に果汁が出やすくする為です。
種が落ちるので、網をして絞ると良いです(味噌汁の濾し網を使っていますw)。それから、すだちは切った面を上にして絞るのが基本です。果汁が絞り易くなるのと、皮の風味が果汁に移る効果が期待できます。
すだち2個で大さじ1くらいの果汁が絞れました。煎り酒 大さじ1/2を加えます。煎り酒が無い場合は、醤油でも構いません。
万能調味料「煎り酒」ですが、我が家は常備しています。使い方の紹介記事も書いていますので、よろしければこちらをどうぞ。
大葉は刻んでおきましょう。
真鯛とサーモンの柵は、サッと流水で洗い流します。スーパーに売っている状態だと雑菌が付いている可能性がありますので、水道水の塩素分を使って消毒します。衛生の為です。サッと流すだけなので、旨みが落ちることはありません。
水分を良く拭きとりましょう。
サーモンをスライス。
真鯛の柵の切り方ですが、経験上、慣れない方は一番これが簡単です。皮目を上にし、切り身の高さの高い方を奥に置きます。そして左側から包丁の角度を付けて削ぐようにすると良いです。包丁の角度を付けるのは、刺身の面を大きくする為です。
こんな感じかな。
サーモンの余りは、この様に縦に並べて
端からクルクル巻いて行きます。
ちょっと厚みが出てしまいましたが、お花の様になりますね。
切り身を皿に盛り付けたら、全体にお好みの量の塩を振ります。
スライスしたすだちと大葉を乗せたら、すだち果汁を回し掛けましょう。
という訳で、すだちを使った白身魚のカルパッチョの完成です。
サーモン・真鯛、それぞれ、いただきます。
う~ん、さっぱり。爽快さの中に魚の旨みも活きてるね。すだちの香りがアクセント!
まとめ
今回は、すだちを楽しむ白身魚のカルパッチョの作り方をご紹介しました。オリーブオイルでオイリーになってしまうより、私は今回紹介した方法がさっぱりしていて好きな食べ方です。旬のすだちも香り高く大満足。魚そのものの美味しさも味わえる食べ方ですよ。是非、お試し下さい。
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