次の様に呼ばれる話題の魚がいるんですが、お分かりになりますか?
- カツオの王様
- 幻のカツオ
- 幻の高級魚
- 全身トロ
- 味はカツオとマグロの良いとこ取り
それは「スマ」という魚で御座います。箇条書きをまとめると、カツオに似た希少性の高い美味しい魚、ということになりそうです。
実はこの「スマ」、カツオの王様と呼ばれながら、魚の分類学上は、カツオともマグロとも違う魚なんです。
- マグロ属:クロマグロ、メバチ、ビンナガ等
- カツオ属:カツオ
- スマ属:スマ
この様に、同じサバ科ですが、スマはスマ属の魚となります。カツオでもマグロでもありません。
「幻のカツオ」と呼ばれる理由は、その希少価値の高さでしょう。そもそも生息数が少ない上に、カツオの様に群れを作って回遊するということをしない為、狙って大量に漁獲できるものでは無いのです。別の魚を漁獲する際に、たまたま網に掛るという程度の水揚げとなっています。
「スマ」の最大の特徴は「全身トロ」と呼ばれるほどの美味しさでしょう。これが幻とも呼ばれる理由の1つです。カツオの様な血の気のクセが無く、その味はカツオとマグロの中間と言われます。この美味しさと希少性から、簡単には手に入らない高級魚です。
美味しいのは分かったけど何が話題なの?
なんとこの「スマ」、 2016年に愛媛県と愛媛大学の共同開発により、完全養殖に成功しているのです。愛媛県でのブランド化も進められ媛スマとして、我々一般人でも買えるまでに成長しています。
期待されているのは、マグロの資源問題への解決策となりうる点。クロマグロの天然資源が減少していることが知られていますが、この「スマ」の生産量を増やすことができれば、日本人が大好きなクロマグロの代わりとなる為、その天然資源が守れる可能性があるという訳です。
私自身、今まで売られているスマを見たことが無かったのですが、今日市場に出向くと、スマの柵が売られていました。
これは是非頂いてみたい!
今回はスマを頂きます。
スマの基本情報
- 標準和名:スマ
- 科:サバ科
- 生息域:インド、太平洋の熱帯域
- 旬:秋
スマの豆知識
- 成魚は1mに達する。
- カツオの様に大きな群れを作らず、少数で回遊する魚。よって、まとまった漁獲が出来ないので希少価値が高い。
- 腹ビレあたりに幾つかの黒い斑点があることから、お灸を意味する「ヤイト」と呼ぶ地方もある。
- カツオと縞の向きが違うため「シマガツオ」とされていたものが訛って、「スマガツオ」「スマ」と呼ばれる様になったと言われている。
購入したスマガツオの刺身用柵
- 産地:長崎
- 重さ:278g
- 価格:1000円(1kgあたり3600円)←高級品!
近づいてみると美しいピンクです。指で撫でると、脂の多さがすぐに分かります。シットリした身です。
中骨のある血合い側の身はこの様なものです。血合いもクセは少なかったので、そのままで頂きます。
スマガツオを刺身で頂く
それでは、スマを刺身用に切っていきます。血合い骨が付いていましたので、取り除きます。
刺身用に切り分けていきます。
豆苗と九条ネギのベットに、スマの刺身を盛り付けて出来上がりです。
生姜醤油で頂きます。
うわぁ~おいし~。カツオの風味がするマグロのトロだぁ。
生姜醤油、わさび醤油、ポン酢の3種で試してみましたが、一番美味しかったのはポン酢!
カツオの様にポン酢が合うね!濃厚な脂をサッパリ頂ける!
【追記!】丸1匹のスマが買えた!
\念願の丸一匹のスマ/
この記事を書いた半年後。なんと同じ市場で丸1匹の長崎(五島)産のスマを買うことが出来ました!こちらにレポートしています!捌き方や料理も紹介しています。
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まとめ
今回は、幻の高級魚「スマ」をお刺身で頂きました。一度食べたら忘れられない味というのは、本当でした。これは美味しい!カツオでもない、マグロでもない美味しさで、飽きの来ない新ジャンル。これは是非とも生産量を増やしてもらいたい。もしも「スマ」を見つけたら、是非ともお試しください。きっとトリコになるでしょう。
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