6~7月に産卵期を迎えるイサキは、特に『梅雨イサキ』と呼ばれ、最も美味しい時期と言われています。
一般的に魚は産卵期に入り、メスは真子、オスは白子をお腹に持つ様になると、お腹側に栄養素を取らる為、その身は痩せて、美味しく無くなると言われます。
しかし例外もあって、その1つが「イサキ」です。梅雨頃のイサキは、腹に真子や白子を抱えていても、その身まで美味しい魚です。旬のイサキは、是非食べてもらいたい逸品です。
これは私が市場で買った際の写真ですが、どのイサキもお腹が肥えてますね。
今回、私が頂いたイサキにも、真子が入っていました。私は、真子や白子は一夜干しにするのが好きです。食塩水に1時間ほど浸した真子(か白子)を、冷蔵庫で1日乾燥させるだけです。それを焼くとこうなります。
少しチーズっぽい風味が加わって美味しいんです。良かったら試してみて下さい。コチラの記事に作り方を紹介しています⇒岩手産【ニシン】塩焼き!白子は天ぷらと干物で頂く!
今日は、そんな『梅雨イサキ』を「刺身」と「炙り刺身(焼き霜造り)」で頂きます。最近、津本式の仕立ても実験していますが、その失敗談も交えます。
今回は、梅雨イサキ!真剣に向き合います。
本日の個体
体長:28cm(全長34cm)
体高:10cm
重さ:600g
価格:800円(1kgあたり1300円)
お腹には大きい真子(卵)が入っていました。イサキの真子は非常に人気が高い珍味です。美味しいからというのもそうですが、これを頂くのが魚への感謝だと思っています。
津本式血抜き処理は半分失敗
最近の興味を持ち実験中の津本式の血抜き。釣り魚では無い前提で、家庭でこの津本式の仕立て方をメリットとして享受するには、どう取り入れれば良いか試行錯誤しています。今回はイサキを津本式に似せて処理しましたが、半分は失敗しました。
失敗した点
- 興味から神経を抜いてみようと試みた時に、魚体に水が回った。
魚の尻尾を切り、背骨の上からノズルで注水すると、魚の脳から神経が抜けてくるのですが、ノズルを差す位置が悪く、魚体に水を回す結果となりました。
そもそも既に絶命した個体に対して、神経を抜く作業は必要がない為、身を傷つけない為にやるべきでは無い。そういう結論にしたいと思います。
以下、反省点をメモします。参考にどうぞ。
この写真のノズルを差す位置が悪かった為、水が回ったと考えられる。
エラと内臓を取り出し、腹の中をキレイに掃除した後、30分は水抜きした。
腹にキッチンペーパーを詰めた後、吸水シート、新聞紙で包み、ビニール袋2枚で梱包した。この状態で、水に浮かせて冷蔵庫の中に3日間保存。
しかしながら、3日後の開封時には、新聞紙がかなり濡れていた。恐らく魚体から水が出たのであろう。(不思議と臭みは無い)
三枚に下した際に、いつもより身割れが大きく、水っぽい。
キッチンペーパーで抑えると、これくらい水分が出た。これはおかしい。全体の工程を考えても、背側の身割れが、多いことから、神経抜きを試みた際に水が回ったと考えられる。
以上の点、以後気を付けたい。
津本式の自作方法については↓コチラ↓をご参照ください。
調理(イサキの刺身と炙り刺身)
今回の3日寝かせたイサキは、刺身と炙り刺身で頂きます。
梅雨イサキを捌く
既に津本式(実験)でエラと内臓は処理済みですので、ウロコを落としていきます。
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頭を落とします。
三枚に下して、腹骨をすき、中骨も取り除きました。身割れが大きいのが気にはなりますが、何とか調理していきます。生食は可能と判断しました(身は柔らかいが、腐ってはいない)。(身がいつもより白みがかって見えるのはなぜ?)
梅雨イサキの刺身
片身は、皮を引いて、刺身にしていきます。皮を引きました。
引き終えた皮は、沸騰した湯で加熱します。
皮に火が通ったら、キッチンペーパーで水分を取ります。これは包丁でき細かく刻んで、刺身に盛りつけると良いです。
皿に盛り付けたら、梅雨イサキの刺身の完成です。大葉の上には、大根おろし、ワサビと刻んだイサキの皮を乗せました。
皮を添えて、頂きます。
【実食】
身が柔らかく、旨みも十分で美味しい。皮は旨味というよりも風味です。皮の磯の香りが鼻から抜けます。引いた皮も無駄にならないので、皮を加熱して使う、この食べ方がおススメです。
梅雨イサキの炙り刺身
半身は炙りで頂きます。包丁で、皮に切り込みを入れましょう。切り込みを入れずに炙ると、身が丸まってしまいます。(中骨は抜いてますよ)
バーナーでお好みの焼き加減に炙ります。
クッキングバーナーを詳しく見る>>>
炙り終わったら、氷水を入れたビニール袋で冷やします。身に熱が通り過ぎない様に。(ご家庭で頂く分には必要ないかもしれませんが。)
この様に仕上がりました。
皮目を下にして、そぎ切りにしていきます。
お皿に盛り付けたら、梅雨イサキの炙り刺身の完成です。
それでは、頂きます。
【実食】
旨い。香ばしいの代表選手です。正直、皮の美味しさが引き立つのは、湯通しより、炙りです。焼けた皮と焦げの匂いが絶妙にマッチします。これは美味しい。
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まとめ
今回は梅雨の頃が一番美味しい旬のイサキを「刺身」と「炙り刺身」で頂きました。半身づつを「刺身」と「炙り」にするのは理想的な食べ方だと実感しました。刺身だけだと物足りない。炙りだけだと強すぎる。その折衷案は、どっちも食べましょうよ、という事です。それぞれの良さがありますので、食べ比べてみて下さい。どちらがお好みでしょうか?
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