干物で美味しいカレイと言えば?と聞かれることは人生で1度も無いと思います。でも、万が一にも聞かれたら「柳ガレイ」と答えて下さい。柳ガレイは、干物にして美味しいカレイNo.1と言って過言ではありません。
「柳ガレイ」と呼ばれることが多いですが、正式な名前は「柳虫ガレイ」といいます。この「虫」という響きのが良く無いので「柳ガレイ」と呼ばれていると考えられます。柳虫という虫が付いてる様に思えてしまいますね。
「柳」は柳の様に細いこと。「虫」は虫に食われた様な模様が体表面にあること。それが名前の由来です。虫は付いておりませんので、ご安心ください。他に「虫ガレイ」という種もあります。
このヤナギムシガレイですが、人気があるのは、子持ちです。そう卵が美味しいんです。今日は、子持ちの柳カレイを見つけました。小ぶりですが、家族で分けるには丁度良さそう。
今回はヤナギムシカレイ!真剣に向き合います!
基本情報
標準和名:ヤナギムシカレイ(柳虫鰈)
科:カレイ科
生息域:北海道南部以南
旬:秋
マメ知識
- 福井県の若狭湾で獲れるヤナギムシカレイは「若狭カレイ」として有名で、毎年、皇室にも献上されている。江戸時代には「雲上の珍味」とまで呼ばれた歴史がある。
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- 島根県浜田港も笹ガレイ(ヤナギムシガレイ)有名な名産品。
コラーゲンたっぷり「かれいの貴婦人」と呼ばれる旨味の効いた逸品。
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本日の個体
産地:茨城
体長:23cm(全長28cm)
重さ:537g
価格:825円(1kgあたり1500円)
マコカレイの様に顔に硬いウロコはついていません。
調理
普通に塩焼きでも、もちろん良いのですが、今回は軽く干して頂きます。
ヤナギムシカレイを捌く
先ずはウロコとエラを取りました。ウロコは包丁で簡単に取ることができます。カレイにしては比較的ヌメリも少ないし、ウロコも硬く無いので作業は簡単です。体が柔らかいし、トゲも無いので、意外と初心者向けかも知れません。
裏側も同様にウロコをとりました。子持ちかどうかは外見でも分かります。卵が透けて見えてますね。
卵を傷つけずにワタ(内臓)を取り出す方法です。下の写真の様に包丁で切れ込みを入れます。
この切れ込みを起点に、ワタを出す様に意識して体を折り曲げます。ワタが出たら、包丁でグッとまな板に抑え付けて、引き出します。ワタがでたら、腹の中をキレイに水洗いしてください。
腹の中は綺麗になりましたが、卵は傷ついていません。
同様にして、3匹共、下処理が終わりました。
ヤナギムシカレイの塩焼き
それでは軽い干物にしていきます。塩水にカレイを60分浸けます。塩水は、水4カップに、塩が大さじ4です。(水1カップに塩大さじ1が覚えやすくて良い)
【関連記事】冷蔵庫でも出来る!【魚の干物】作り方(アジ)
浸け終わったら、軽く真水で流して、水気をよく拭き取ります。そして干します。網の上に置いて、冷蔵庫でも出来ますが、今回は趣向を変えて、キッチンに干してみました。ステンレスの針金を尾に通して、キッチンペーパーホルダーにぶら下げました。
以前カレイを干している風景を見たことがあるので、それを真似してみました。
4時間、室内に干しました。表面はベタベタした感じです。もちろん長時間干したい場合は、このまま1日、2日干して頂いて良いです。凝縮した味が楽しめます。
それではガスコンロで焼いていきます。中火で裏側6分、表5分位。焼き目を見ながら調節して下さい。
はい。焼きあがりました。
【味の感想】
なるほど、美味しい。皮・身・卵のそれぞれに特徴があって飽きることなく楽しめます。皮は香ばしく独特の風味があり、身離れの良い白身はフワフワ。この作り方であれば、十分に塩味もしていますので、追加の調味料は必要ありません。試してませんが、柑橘系でレモンなどは合うかもしれません。それから卵も旨味がしっかりしていて食べ応えがあります。卵が美味しいのは嬉しいですね。
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最後に
今回は、干物の美味しいカレイ「ヤナギムシガレイ」を頂きました。普通の塩焼きでも美味しいと思いますが、少し干すと旨味・甘みが増してさらに美味しく頂けます。我が家の家族の分量も考えて、小さめの個体を選びましたが、大きいモノほど美味しいとも言われていますので、そちらの選択されるのもアリだと思います。江戸時代から愛されてきたヤナギムシガレイの味、是非お試しください。
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コメント一覧 (2件)
突然失礼します。わたしは鳥取県出身なんですが、子ども頃、よくこのカレイの干物を食べていたことを思い出しました。あれはヤナギカレイというカレイだったんですね。初めて知りました。
PINE95様 コメントありがとう御座います。子どもの頃に当り前と思って食べていたものが、実は貴重な名産品だったりすることがありますよね!鳥取は漁港がたくさんあって、魚が美味しい場所ですね。うらやましいです。